メタバースの6つのビジネスモデルとは?メリット・デメリットについても紹介!
現在では、さまざまな企業がメタバースに進出してきていて、多くのサービスやコンテンツが提供されています。
メタバースを活用するケースも増加していて、新たなビジネスモデルもあることから、参入を検討している企業も増えています。
しかし、どのようにメタバースをビジネスとして活用すべきかわからないという方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、メタバースでのビジネスモデルや業界別の活用事例、そして活用するメリット・デメリットについて解説します。
メタバースの種類について
メタバースは、その用途によっていくつかの種類に分類することができます。
ここでは、以下のメタバースの種類について解説します。
- ゲーム系
- ソーシャル系
- Web3.0系
- ツール系
ゲーム系
メタバースで最も普及しているのがゲーム系のメタバースです。
ユーザーはアバターとして参加し、ゲームのストーリーを進めたり、アイテムを収集するなど、仮想空間内を探索することができます。
ゲーム系のメタバースとして有名なものに「Fortnite(フォートナイト)」「Roblox(ロブロックス)」があります。
ソーシャル系
メタバースでは、仮想空間内でユーザーがコミュニケーションをとりますが、このコミュニケーションをメインとしたものがソーシャル系メタバースです。
ソーシャル系メタバースでも、さまざまなコンテンツが用意されていますが、活動のメインはコミュニケーションとなっています。
このソーシャル系メタバースとして有名なものに「VRChat(ブイアールチャット)」や「ZEPETO(ゼペット)」があります。
Web3.0系
Web3.0系は、ブロックチェーン技術を使って構築されているメタバースです。
ブロックチェーンを使用することで、メタバース内に所有するという概念があり、メタバースのアバターやデジタルコンテンツ、土地などをNFTとして所有することができます。
このWeb3.0系のメタバースとして有名なものに「The Sandbox(ザ・サンドボックス)」「Decentraland(ディセントラランド)」があります。
ツール系
ツール系メタバースは、特定の目的のために活用できるメタバースです。
例えば、仮想オフィスとしての活用、イベントや展示会の開催やEC、研修や授業などに使うことができます。
イベントを開催するためのスペースが用意されていて、簡単にメタバース内でイベントを開催することが可能です。
ツール系メタバースで有名なものに「Varbela(ヴァーベラ)」、「Gather(ギャザー)」があります。
メタバースを活用するメリット
ここでは、メタバースを活用することで期待できるメリットについて解説します。
メリットには、以下のものがあります。
- 採用活動の効率化ができる
- プロモーションに活用できる
- コストが削減できる
採用活動の効率化ができる
企業の採用活動にメタバースを使用することで、効率化が可能になります。
メタバースはインターネット上に構築されているため、時間や場所などの制限がありません。そのため、世界中の人にアプローチすることができます。
企業の採用活動をメタバースの仮想空間内で行うことで、遠方にいる人でも参加することが可能になり、幅広い人材確保につながります。
また、現実の採用活動では一度に集めることができる人数にも制限があります。メタバースの場合はこのような制限がないため、会社説明会などを一度に多くの人数を集めることが可能で、効率化につながるでしょう。
プロモーションに活用できる
メタバースは、プロモーションに活用することもできます。
メタバース上には、さまざまなユーザーがアクセスしているため、メタバースでプロモーションを行うことで、新たなビジネスチャンスにつながります。
メタバース内に広告を表示したり、店舗を出展したり、イベントを開催したりするなど、さまざまな活用方法があります。
また、メタバースではこれまでに存在しない体験を提供できるため、従来とは異なる形のプロモーション活動も可能です。今後これまでにない形のプロモーションが登場することが期待されます。
コストが削減できる
メタバースを活用することで、コストを削減することができます。
例えば、会社説明会をメタバース内で開催すれば、会場の設営コストが不要になります。
また、場所の都合で複数の場所で会社説明会を開催していた場合は、メタバースで開催することで会社説明会の回数を減らすことも可能です。
イベントの開催についても同様で、会場の設営コストが不要になるだけでなく、撤去費用も不要になり、一度作成したコンテンツは再度利用できるなど、大幅なコスト削減が期待できるでしょう。
メタバースを活用するデメリット
メタバースを活用する際には、いくつかのデメリットが存在します。
ここでは、以下のデメリットについて解説します。
- スキルが必要
- 法整備がされていない
- プライバシーの遵守が必要
スキルが必要
メタバースを活用するためには、さまざまな専門知識とスキルが要求されます。
例えば、メタバースに店舗を出展する際には3Dモデリングが必要になりますし、VRについての理解も必要でしょう。場合によってはプログラミングが必要になるかもしれません。
企業がメタバースに進出する際には、これらの技術を要する人材が必要になります。そのため、新たに人材を採用するか、社内で育成する必要があります。
また、メタバースそのものについての知識も必要です。基本的にはモデリングやVRの知識で対応できますが、メタバースについての知識がないと、そのスキルもうまく活用できないでしょう。
法整備がされていない
メタバースはできてからまだ時間が経っていないこともあり、法整備がされていません。
そのため、メタバース上で発生したトラブルについては、現行の法律では適用できない可能性があります。
メタバース上での問題として考えられるのが、著作権や個人情報の保護、不正行為などがあります。
基本的には法整備がされるまで待つしかありませんが、それまでは現行法で対応するしかありません。
プライバシーの遵守が必要
メタバースでは、アクセスするユーザーの個人情報を扱う必要があります。そのため、個人情報保護が重要になります。
ユーザーの個人情報を収集するポリシーを明確にする必要があり、利用目的なども適切に設定しなければなりません。また、収集した個人情報が流出しないように、セキュリティ対策についても検討しておく必要があるでしょう。
メタバースでのビジネスモデル
ここからは、メタバースで考えられるビジネスモデルについて解説します。
ビジネスモデルとしては、以下のものがあります。
- デジタルコンテンツへの課金
- プラットフォーム利用料
- ツールの使用料金
- イベントの収入
- 広告収入
- 不動産収入
デジタルコンテンツへの課金
メタバースのビジネスモデルとしてまず考えられるのが、デジタルコンテンツへの課金です。
メタバース内でデジタルコンテンツを提供し、ユーザーがそれに課金することで利益を得る方法です。
例えば、アバターをカスタマイズするためのアイテムや、メタバース内でのゲームのアイテムなどへの課金があります。
ユーザーは、デジタルコンテンツに対して課金することで、メタバース内で利用できるようになります。
プラットフォーム利用料
企業がメタバースプラットフォームを提供して、その使用料金をとる方法もあります。
提供したメタバースプラットフォームにユーザーを集め、そのユーザーがメタバース内で課金などをした際に、そこから手数料をとることで利益を得るビジネスモデルになります。
また、メタバース内でクリエイターにデジタルコンテンツを作成してもらい、それを販売する際に手数料をとるという方法もあります。
このビジネスモデルを採用しているメタバースにRobloxがあります。
Robloxでは、クリエイターが作成したコンテンツを販売し、その利益から手数料を回収しています。また、クリエイターにも還元されているという特徴があり、クリエイターを集めやすくなっています。
ツールの使用料金
仮想空間内の建物や施設を構築するためのツールの使用料がかかることがあります。
例えば、DecentralandやThe Sandboxのようなプラットフォームでは、専用のビルダーツールを提供しており、これらのツールの一部機能は有料となる場合があります。
また、仮想空間内のオブジェクトに対してカスタムスクリプトを作成する場合、そのスクリプトの作成や実行に対する料金が発生することがあります。
イベントの収入
メタバース内でイベントを開催し、そのイベントの参加者から参加費を得ることで利益を得る方法もあります。
メタバース内ではさまざまなイベントが開催されていて、主に若年層に人気があります。そのため、業種によっては新たな顧客を得るチャンスにできる可能性があります。
メタバースによっては、さまざまなアトラクションを設営できるものもあり、ユーザーに楽しんでもらうことができます。このようなイベントでは、参加費を徴収しない場合でも、別のビジネスに誘導することで利益を得ることもできます。
広告収入
メタバースプラットフォームを提供し、その中に広告を表示することで広告収入を得ることができます。
メタバース内に広告枠を設置し、広告をしたい企業にその枠を販売します。
例えば、メタバース内の壁や建物に広告を表示することで、アクセスしたユーザーにアピールすることができます。
ネット上の広告ですが、現実世界の街中にある看板のような形での広告が可能です。広告費を支払うことで、メタバース内の一定のスペースを広告のために使用することができるものです。これは、現実での看板と同じシステムになります。
また、メタバース内に商品を配置するという方法もあります。映画での小道具などと同じ形式で、商品の露出を増やすことで広告効果が得られます。
他にも、メタバース内で活動しているユーザーにプロモーションを依頼するという形式もあります。インフルエンサーなどの有名なユーザーであれば、プロモーションによる広告効果も期待できるでしょう。
不動産収入
メタバースでは、不動産収入を得ることもできます。
これはメタバース内の土地を販売することで、仮想空間内の不動産として収入を得る方法です。
仮想空間内の不動産については、現実の不動産と同様に販売することや賃貸に利用することが可能です。
メタバースで購入した土地は、イベントを開催したり、店舗を建設するなどの使い方があります。メタバース内でビジネス活動ができることから、現実での土地と同じような効果が得られます。
近年ではメタバースを活用する企業が増えていることから、メタバース内での不動産取引は増加傾向にあります。
メタバース内の不動産の所有権については、NFTを活用することで設定しています。
メタバースの今後のビジネスモデルの展開に期待!
ここまで、メタバースのビジネスモデルやメリット・デメリットについて解説しました。
この記事の概要は以下の通りです。
- メタバースの種類について
- ゲーム系
- ソーシャル系
- Web3.0系
- ツール系
- メタバースを活用するメリット
- 採用活動の効率化ができる
- プロモーションに活用できる
- コストが削減できる
- メタバースを活用するデメリット
- スキルが必要
- 法整備がされていない
- プライバシーの遵守が必要
- メタバースでのビジネスモデル
- デジタルコンテンツへの課金
- プラットフォーム提供
- ツールの使用料金
- イベントの収入
- 広告収入
- 不動産収入
現在、メタバースへの企業の進出が増えていて、さまざまなビジネスモデルが生まれています。
コンテンツへの課金や使用料金だけでなく、現実と同様に広告収入や不動産収入を得ることも可能です。
メタバースを活用することで、新たなビジネスモデルの展開が期待されています。