どれを選ぶ?用途別にみる、人気メタバース6選
現在はビジネスシーンでも度々話題に上がるメタバースですが、皆さんは「メタバース」と聞いてどの様なサービスを思い浮かべますか?
専用の機材と高性能PCを使って、3Dの仮想世界の中で思い思いに過ごす近未来的な物でしょうか?
もしくは、オフィスやイベント会場を模したシンプルな画面の中に多くのキャラクターが集って、日々の仕事や大規模なイベントを行うものでしょうか?
現在のメタバースは用途や目的によって多数のサービスが乱立し、メタバースといってもどの様なものか分からない方も多いはずです。
そこで、今回の記事では数あるメタバースを『3DVR系』『ゲーム系』『2Dオフィス系』の3つに分け、代表するサービスを詳しく紹介していきます。
メタバースといえば、3DVR系メタバース
「メタバース」という言葉が使われ始めた頃、メディアで紹介されていたものは、ほとんど『3DVR系メタバース』でした。
VRを利用したメタバースは、『ヘッドマウントディスプレイ(HMD)』と呼ばれる専用の機材を頭にかぶり、両手にコントローラーを持つことによって仮想空間上のアバターと呼ばれるキャラクターを操作するものです。
最近では、専用の機材を使わなくても、一般的なパソコンやスマホのアプリから利用できるサービスも増えています。
ここでは度々話題に上がる人気のVRメタバースを2つ紹介します。
VRChat(ブイアールチャット)
引用元:VRChat公式サイト
『VRChat』は、もはやメタバースの代名詞といっていいほど有名なメタバースサービスです。
世界的に有名なVRマーケットイベント『バーチャルマーケット』の会場としても使われており、メディアにもたびたび取り上げられているので、皆さんも一度は見たことがあると思います。
『VRChat』は、『Unity』という無料のゲーム作成ツールを使い、オリジナルのアバター(キャラクター)やワールド(仮想世界)を作り、全世界に公開できます。
『Unity』の扱いにはある程度の知識が必要なため、初心者には少々敷居が高いかもしれません。
ビジネスで利用する場合は、『VRChat』のアバターやワールドを制作するサービスを提供する会社も増えているので、サービスを利用するといいでしょう。
VRChatについて詳しく知りたい方は下記の記事をご参照ください。
Cluster(クラスター)
引用元:Cluster公式サイト
『Cluster』は、メディアにもたびたび取り上げられる、日本発の3DVR系メタバースです。
『バーチャル渋谷』は、2020年5月にKDDI・渋谷未来デザイン・渋谷区観光協会を中心とする参画企業で組成する『渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト』によって立ち上げられた渋谷区公認のメタバースです。
『Cluster』も『VRChat』と同じく『Unity』でアバターやワールドの作成が出来ますが、『Cluster』の場合は、VRアプリ内でワールドを作成できるワールドクラフト機能を持っています。
ワールドクラフト機能を利用することで初心者でもゲーム感覚でワールド作成も可能です。VR系メタバースでオリジナルのワールドを作ってみたい場合は、まずは『Cluster』を試してみてはいかがでしょうか?
あれもメタバースなの?ゲーム系メタバースとは
最近は多人数で同時に遊ぶオンラインゲームもメタバースの文脈で語られることが多くなってきました。
ゲームをメタバースと呼ぶことには賛否ありますが、ここではメタバースの文脈で良く登場するゲームを2つ紹介します。
ROBLOX(ロブロックス)
引用元:ROBLOX公式サイト
『Roblox』は、子どもを中心に世界的に人気のオンラインゲーミングプラットフォームです。YouTubeのゲーム実況では、マインクラフトと並び、子どもに人気のコンテンツとなっています。
次に紹介するのは『Fortnite』ほどではないですが、『Roblox』も音楽イベントなどが頻繁に開かれています。また、『サンリオ』や『ナイキ』など、企業がコラボして作られた公式ワールドも多数存在しているのが特徴です。
『Roblox』は、ユーザー自身が『Roblox Studio(ロブロックス スタジオ)』というオリジナルのゲーム作成ツールを使ってゲームを作成・公開するゲームプラットフォームとなっており、一部では「ゲーム版YouTube」とも呼ばれています。
Z世代以下の若い利用者が多いサービスなので、活用できるビジネスは限られるかもしれませんが、公式ワールドによるイメージアップなど、ビジネスシーンでも多くの可能性を秘めたメタバースの1つです。
Fortnite(フォートナイト)
引用元:Fortnite公式サイト
『Fortnite』は、世界的に人気のバトルロイヤル形式のオンラインゲームです。
2019年に開催された「マシュメロ」コラボイベントでは、1000万人を超えるプレイヤーが同時に接続してイベントを楽しんだことで話題になりました。また、大規模な音楽イベントなどが開催されています。
ゲームとしては以前から人気だった『Fortnite』ですが、2023年3月に『Unreal Editor for Fortnite (UEFN)』というアプリケーションが発表され、メタバース業界やビジネスシーンで話題になりました。
『UEFN』を利用することで、『Fortnite』のシステム上にオリジナルのゲーム空間を作成し公開することが可能になります。
発表されて間もないサービスですが、すでに『Fortnite』上に新宿を再現するなど色々な試みが行われており、今後さらに話題になる事が予想されるメタバースの1つです。
イベントなどでも活用される2Dオフィス系メタバース
2020年頃からリアルのオフィスが利用できなくなり、注目を集めたのがバーチャルオフィスとも呼ばれるオフィス系メタバースです。
現在ではテレワークをやめリアルのオフィスに戻った会社も多くありますが、取引先とのミーティングや対外向けの窓口として、外部向けのイベントなど、まだまだオフィス系メタバースの利用は広がっています。
ここでは、オフィス系メタバースとして人気のサービスを2つ紹介します。
oVice(オヴィス)
引用元:oVice公式サイト
『oVice』は、海外出張中だった創業者が会社に戻れなくなったために作ったバーチャルオフィスサービスです。
『oVice』は、オフィス利用だけではなくイベント利用にも力を入れており、運営会社自体も「oVice Fest」という交流イベントを定期的に開催しています。
『oVice』のマップ機能はとてもシンプルで、背景は一枚の画像になっており、画像編集ソフトを使えば自社のロゴやスポンサーロゴなどを簡単に表示が可能です。
マップ上にはWebサイトの表示や動画再生などの部品を設置でき、エリアを指定して会議室(ロック機能付き)を設置することもできます。会議室は外のマップへ声が漏れないので商談などのスペースとして活用可能です。
Gather (ギャザー)
引用元:Gather公式サイト
『Gather 』は、どこか懐かしい、レトロRPG風のデザインのバーチャルオフィスサービスです。一般に『Gather(ギャザー)』と呼ばれるこちらのサービスは、日本では後発ですが世界では20か国以上で累計1,500万ユーザーが利用するメタバースオフィスサービスです。
日本での人気も伸びてきており、2023年5月に弊社で主催した『24時間 1万人のわくわく メタバース活用EXPO2023』というイベントも開催され、1万人を超える多くの来場者を集めました。
『Gather』のマップ機能は、マップ自体に色々な機能を組み込めます。キャラクターが通れない場所を設定したり、指定した範囲から声が漏れなくなるプライベートエリア(ロック機能付き)を設置できたりします。
プライベートエリアが秀逸で、たとえ隣り合った場所でもプライベートエリアであれば声が隣に漏れないので、商談スペースなどをマップ上に効率的に配置可能です。
多くのバーチャルオフィスサービスは、主にPC利用を前提としているため、スマートフォンなどのモバイルデバイスでの利用で使いづらい場合があります。しかし、『Gather』ではモバイルデバイスからでも、ゲームのようにアバターを操作できるため、利用に苦労することはありません。
BtoC系のイベントを開催する際には、参加者がスマートフォンを利用することも多いため、モバイルデバイスでの使いやすさは重要な要素です。
まとめ
今回は、人気のメタバースを用途別のサービスごとに詳しく解説してきました。
実際に使ってみる際に「どのプラットフォームを選べばいいか分からない」という場合には、以下の3つの理由からGather Townをおすすめしています。
・低スペックPCで利用できる
・ブラウザで利用できる
・スマートフォンから利用できる
『Gather』は、必要なスペックが低いため、普段業務でお使いのPCでも利用できます。また、ブラウザから利用できるので、ソフトウェアのインストールも必要ありません。
さらに、外出先からでも気軽にスマートフォンで利用することも可能です。
まずは、Zoomなどで行っている小規模なミーティングをGatherで試してみてはいかがでしょうか?
きっと、メタバースの楽しさを実感していただけると思います。