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 VRChatとは?はじめ方や必要な機器、人気ワールドを紹介!【2024年3月版】

「VRChat」とは、多岐にわたる体験が可能な広範囲なバーチャル空間にアクセスするためのソーシャルVRアプリです。

この仮想空間では、友達と交流したり、音楽イベントに参加したり、ワクワクするVRゲームを楽しんだり、息をのむような美しい景色を旅したりすることができます。コミュニティは非常に活発で、今もなお人気を博しています。

この記事では、VRChatの魅力、ダウンロード方法、基本的な使い方について、包括的に説明していきます。

目次

VRChatとは

引用:VRChat公式サイト

「VRChat」は、アバターを使ってバーチャルの世界で他の人たちと交流できるアプリです。

この種類のアプリをソーシャルVRと呼び、ユーザー同士で話したり、物を作ったり、交換したりできます。

VRChat以外にも「Rec Room」や「NeosVR」などがあります。2019年の後半には、同時にログインするユーザーは約7,500から8,500人でしたが、コロナウイルスの影響でユーザー数が急増しました。

2022年の1月1日には、過去最高となる42,000人が同時にログインし、現在でもピーク時には30,000人以上が使っています。「メタバース」としても知られています。

「VRChat」では、ユーザーが作った様々な「ワールド」が存在し、これらの空間で他の人々と交流することができます。

プレイヤー同士は声で話すことができるだけでなく、自分の動きをアバターに反映させてボディランゲージを使うことも可能です。このため、ビデオ通話よりも実際に対面で会話しているような感覚を得られます。

利用できるワールドには、ゲームを楽しめる場所、アバターの試着が可能な空間、静かな観光地、活気ある都市、リラックスや睡眠ができる部屋など、多種多様なものがあります。

2024年3月現在、VRChatは一部日本語もしています。具体的には、メニューや設定のユーザーインターフェースが日本語化されていますが、 ワールドや他の要素は主に英語が使われています。

日本向けの地域サーバーが設けられており、これを利用すると音声の遅延を減らし、よりスムーズに遊べます。将来的には完全な日本語サポートが提供される可能性もあります。

日本のコミュニティは非常に活動的で、イベントの開催や創作活動を行っているユーザーが多くいます。初心者でも、訪れるワールドによってはガイドやサポートを受けることが可能です。

金川

VRChatは基本無料で楽しめますが、追加機能が付いた有料の「VRChat Plus」プランも存在します。VRChatには利用規約とガイドラインがあり、ブロックチェーンやNFTに関する活動は禁止されていますので注意しましょう。

VR、PC、スマホでのVRChat体験の違い

VRモードとPC、スマホアプリ版でのVRChat体験はそれぞれどのように違うのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

VRモードの特長

「VRモード」は、VRヘッドセットをPCに接続して利用するプレイスタイルです。しかし、PCがなくても、一体型のVRヘッドセット「Meta Quest 2」を使えば、PCに繋がずに「VRモード」で遊ぶことも可能です。

ただし、「Meta Quest 2」では、その性能上、一部のワールドやアバターが制限されることがあります。これを解消するためにワールドやアバターを「Meta Quest 2」でも動作するように最適化することを「Quest対応」と言います。

「VRモード」を選ぶと、周りの環境が全てVR空間に変わり、360度どこを見てもバーチャルの世界が広がっています。VRコントローラーを使って、手や身体の動きでコミュニケーションが取れます。これにより、まるで実際にその場にいるかのような没入感を得られます。

更に、追加の機器を使えば、「フルトラッキング」という技術で、手だけでなく、腰や足の動きまでアバターに反映させることができます。これにより、VR空間での動きがより自然で、表現豊かになります。

金川

「VRモード」を楽しむには、「HTC VIVE」、「Meta Quest / Quest 2」(Oculus Link利用時)、「VALVE INDEX」「PICO 4」(PCストリーミング環境使用時)などのVRヘッドセットが必要です。

デスクトップモードの特長

「デスクトップモード」では、キーボードやマウス、あるいはゲームコントローラーを使って、通常のPCゲームのようにVRChatを操作できます。このモードはVRヘッドセットがなくても利用できるため、VR機器を持っていない人でもVRChatを楽しむことができます。

VRヘッドセットを使う「VRモード」に比べると、自分がVR空間の中にいるという感覚は少ないですが、VR空間内での他のユーザーと交流することは可能です。そのため、VRChatに興味があるけれどもVRヘッドセットを持っていない人は、「デスクトップモード」から始めてみるのがおすすめです。このモードでは「VRモード」よりも必要とされるPCの性能が低くて済みます。

スマホアプリ版の特長

VRChatは、2023年8月17日にAndroid端末向けのモバイルアプリ版を公開しました。

これは、以前から提供されていたWindows PCやVRゴーグル用ソフトウェアに加えての展開です。スマートフォン版はアルファ版としてテスト公開されており、VRChat公式サイトによると、Meta Quest版と同等またはそれ以上の品質での動作が期待されています。

スマートフォン版は現在、限られたユーザーしか利用できない状態ですが、Google Playからダウンロード可能で、有料サブスクリプションプラン「VRChat Plus」の会員を対象としています。

アルファ版として、技術的な不具合の発見もテストの目的の一つです。最低限、6GBのRAMとAndroidバージョン10が必要ですが、iPhone(iOS)版の開発も順調に進んでいます。

今後ますます使い心地もアップデートしていくことが予想されます。

 VRChatのはじめ方

ここでは、VRChatをはじめる際の五段階プロセスを紹介します。

スタートする前に、適切な機材の準備やVRChatのアカウント作成など、事前準備が求められます。ログイン後、自分のアバターを選択し、操作方法を学んだら、さまざまなワールドを探検してみてください。

1. 必要機材の確保

VRChatを存分に楽しむためには、まず必要な機材を整えることから始めましょう。

PCを使用する場合、内蔵マイクを備え、VRChatの推奨するスペックをクリアするGPUを搭載したPCが必要です。

VRChat公式サイトに記載されている推奨スペックは次の通りです。

OS最低:Windows 8.1 x /推奨:Windows 10
プロセッサ最低:Intel i5-4590 以上またはAMD FX-8350 以上/推奨:Intel i5-6500 以上またはAMD Ryzen 51600 equivalent 相当以上
メモリ最低:4GB以上/推奨:8GB以上
グラフィックス最低:NVIDIA GeFroce GTX 970以上またはAMD Radeon R9 290以上/推奨:NVIDIA GeForce GTX
1060以上またはAMD Radeon RX 580以上
DirectXVersion 11
ネットワークブロードバンドインターネット接続(250Mbs以上を推奨)
ストレージ21.5GB以上(アプリケーション用に最大1.5GB、残りはコンテンツキャッシュ用)
参照:System Requirements – VRChat

ご覧の通り、MacOSはサポートされておりません。

さらに、性能が低めのPCを使用すると、快適に動作しないか、人が多いワールドが正しく表示されない可能性がありますので、注意が必要です。

VRChatの使用には、ゲーミングPCの使用が推奨されます。既存のデスクトップPCで利用する場合は、グラフィックスカードを追加することで対応可能です。

VRモードを利用するには、VRヘッドセットの準備が必要です。対応するVRデバイスには以下があります。

  • Meta Quest/Quest2
  • HTC Vive/Vive Pro
  • Oculus Rift CV1/Rift S
  • Oculus Quest/Quest2/Quest Link
  • Windows Mixed Reality Headsets
  • VALVE INDEX
金川

初心者の方には、VRヘッドセットのみでVRChatを手軽に楽しむことができるスタンドアローン型のMeta Quest2がおすすめです。

しかし、高画質のVR映像を楽しむことができない、または下半身のトラッキングができないなどの制限があります。より本格的な体験を求める場合は、PC用のVRヘッドセットを高性能なGPUを搭載したPCと一緒に使用すると良いでしょう。

これにより、高画質のVR映像の表示やフルトラッキングによる全身の動きの反映が可能になります。

2. VRChatアカウントを設定する

まず、必要な機器が揃ったらSteamとVRChatをダウンロードして、VRChatのアカウントを作りましょう。

SteamはPCゲームやアプリのデジタル配信サービスで、Steamアカウントを通してもVRChatにアクセスできます。

ただし、アバターをアップロードする機能を使うには、VRChatの公式ウェブサイトで直接アカウントを開設する必要があります。ログイン画面からアカウント作成ページへ進み、必要な情報を入力してアカウントを設定します。

準備が整えば、VRChatを立ち上げましょう。初心者の場合は、デスクトップモードで始めることをお勧めします。

ログインする際に、SteamかVRChatのどちらのアカウントを使用するか選べますが、アバターをアップロードしたい場合はVRChatの選択が必要です。

3. アバターを選ぶ

VRChatを初めて開いた時、チュートリアルが表示され、いくつかのプリセットアバターから選択して自分のアバターを設定します。最初は自分の姿を映す「Mirror」とキャラクター選択のための「Pedestal」から選ぶ必要があります。

アバターは後から変更することができます。

独自のアバターをアップロードするには、信頼度レベルを上げる必要があるため、初めのうちは制限があることを覚えておきましょう。

信頼度レベルは、「Visitor」からスタートし、「New User」、「User」、「Known User」、「Trusted User」と段階的に上昇します。

始めは「Visitor」としてスタートし、「New User」に昇格することでオリジナルのアバターのアップロードが可能になります。

4. ワールドを探検する

操作に慣れたら、自分の好きなワールドを探検してみましょう。

「Worlds」タブから、さまざまなワールドのリストがサムネイル付きで表示されます。ワールドの最大人数や現在の人数も確認でき、選択の際の参考になります。リンクをクリックして「GO」ボタンを押せば、選んだワールドへ移動できます。

5. アバターをカスタマイズする

自分のアバターをカスタマイズしたい場合は、「VRoid Studio」などの3Dモデリングツールを使用して作成しましょう。

特別なスキルがなくても、既存のアイテムを組み合わせて簡単にオリジナルのアバターを作ることができます。VRoid StudioはSteamや公式ウェブサイトから無料でダウンロード可能です。

アバターをアップロードする時は、VRChatアカウントでプレイしていることを確認しましょう。Steamアカウントではアバターのアップロードが制限されています。

自分でアバターを作りたい方は、追加の情報を得るために「アバターの作り方」に関する記事も参照してみてください。

アバターは自作する以外にも購入する方法があります。BOOTHで「VRChat」や「3Dモデル」と検索すると、多様なアバターから選ぶことができます。ただし、著作権に違反しないアバターを選ぶように注意してください。

VRChatでできること3選

VRChatは多彩なエンターテイメントが揃っており、各ユーザーが好きなように時間を過ごすことができる点が特長です。

様々な環境が広がるこのプラットフォームで、人々は互いに繋がり、多数のイベントが頻繁に行われています。VRChatを通じて、多様な娯楽を楽しむことができることが大きな魅力となっています。

金川

それぞれ見ていきましょう。

その①幅広いユーザーと交流できる

VRChatでのユーザー感の交流は楽しみの一つです。

世界中には数多くのユーザーがおり、いつでもどこからでもログインすることで、世界中の人々とコミュニケーションを取ることが可能です。メインで使用されている言語は英語ですが、日本語専用のエリアもあるため、日本語でも十分楽しむことができます。また、言語学習にも役立てることが可能です。


マイクを活用して他のプレイヤーと音声でのチャットを楽しむことができる点もVRChatの大きな魅力の一つです。

自分の動きをアバターに映し出し、ジェスチャーを通じてコミュニケーションを取ることができます。これにより、まるで実際にその場にいるかのような没入感を体験できます。

その②様々なワールドを探訪できる

VRChat内では、様々なワールドが存在しており、これらを訪れることは大きな楽しみの一つです。


ユーザーは自分自身でワールドを制作することができます。現実の街を模したワールドや、海辺や花畑など自然を感じられるワールド、ゲームが楽しめるワールドなど、多種多様な世界を体験できるのがVRChatの持ち味です。

③バーチャルイベントに参加できる

VRChat上では定期的にイベントが開催されており、これに参加することもVRChatの楽しみ方の一つです。

例えば、個人が主催する小規模なミーティングや映画の上映会に参加することで、同じ趣味を持つ人々と出会う機会があります。また、初心者向けのガイドツアーや日々の体操など、手軽に参加できるイベントも多数存在します。


特に注目すべきは、大規模イベントへの参加です。「バーチャルマーケット」はその一例で、多くの企業が参加し、3Dのアバターやモデルを自由に閲覧・購入できる展示販売イベントとなっています。詳しくは、後述する事例で解説します。

このように、VRChatではバーチャル空間で開かれるイベントに参加することで、独特の楽しみ方を見つけることができます。

  VRモードとデスクトップモードのどちらがおすすめ?

デスクトップモードを使えば、PCがあるだけでVRChatを体験できます。このモードを利用するためには、ゲーム配信サービス「Steam」にVRChatをダウンロードするだけでOKです。

初期はこのデスクトップモードで手軽に遊んでみることをおすすめします。

これにより、VR専用の機器を持っていない人でも手軽にVRChatの世界に足を踏み入れることができます。ただし、快適にプレイするためには、比較的高いスペックを持つPCが必要になります。

一方、VRモードではVRヘッドセットをPCに接続してVRChatを楽しむことができ、一体型VRヘッドセット「Meta Quest 2」を使えばPCなしでもプレイ可能です。

デスクトップモードと比較して、VRモードではVRChatの世界を360度全方位で体験できるため、まるでその場にいるかのようなリアルな感覚を得られます。また、VRコントローラーを使うことで、身振りや手振りを通じたコミュニケーションも楽しめます。

金川

プレイに慣れて、より高い没入感を求める人にはVRモードがおすすめです。

VRChat 3つの魅力

VRChatは世界規模でその魅力でユーザーを引き付け、多くの企業や自治体から注目を集めるVRプラットフォームとなっています。

金川

ここで、VRChatの3つの魅力について紹介します。

その①多数のユーザーと活発なコミュニティ

全世界で約870万人、日本国内で約104万人のユーザーがいるとされ、他のVRサービスと比較しても、顕著に活動的なユーザーベースを誇ります。

これにより、様々な背景を持つ世界中の人々と容易に繋がり、活発に交流できるのがVRChatの利点です。

 その②カスタマイズ自由度の高いアバターとワールド

VRChatは世界中に約870万人のユーザーを持ち、特に日本では約104万人が利用していると推定されています。

このプラットフォームは、他のVRサービスと比較しても特にアクティブなユーザーが多いと言われています。その魅力は、年齢、性別、人種を問わず、世界中のユーザーと気軽に交流できる点にあります。

また、VRChatでは、ユーザーが独自のアバターをアップロードして使用することが可能です。これにより、自分の理想の姿や、ありのままの姿をアバターとして表現することができ、個性的で豊かなコミュニケーションが楽しめます。

プラットフォームには様々なアバターがあらかじめ用意されていますが、オリジナルのアバターを作成することで、よりパーソナライズされた体験が可能になります。また、VRゴーグルを使用すると、顔の表情やジェスチャーをアバターに反映させることができ、リアルな自己表現が実現します。

その③VRヘッドセット不要で参加可能


デスクトップモードを使えば、VRヘッドセットを持っていなくてもVRChatを楽しむことができます。完全な没入感はありませんが、マウスとキーボード操作だけで基本的なコミュニケーションが可能です。

これにより、「VRを体験してみたいけれど機器の準備が大変」と感じる人でも簡単に始められる点が、多くの人に受け入れられています。

3. VRChatの世界を探検してみよう

VRChatで訪れるべき人気ワールド

「Spotlight – PC」と「Spotlight – Cross Platform」にリストされているワールドは、VRChatで特に推奨されている素晴らしいワールドです。

これらのワールドは、質や体験が特に高く評価されているため、探索する価値があります。「Spotlight – PC」にはPCユーザー向けのワールドが、一方「Spotlight – Cross Platform」にはQuestデバイスでも楽しめるワールドが掲載されています。

「Spotlight – PC」に掲載されている「PROJECT: SUMMER FLARE」は、プレイヤーがゲームの主人公のように感じられる体験や、壮大な物語と謎解きが楽しめることで人気です。このワールドでは2~3時間の体験が想定されており、VRChatに慣れてきたら挑戦してみると良いでしょう。

また、「Spotlight – PC」にリストされている「Shader Fes 2021」などのワールドでは、アート作品を鑑賞するような体験が可能です。こうした美術館やギャラリーのようなワールドは、VRChatを始めたばかりの方にも楽しんでいただける内容となっています。

VRChat内のイベントへの参加方法

VRChat内では、様々なイベントが定期的に行われており、その内容は多岐にわたります。小さな規模の交流会や映画鑑賞会など、個人が主催するイベントに参加することで、同じ趣味を持つ友人を見つける機会があります。

また、初めての方向けのガイドツアーや、毎日開催されるラジオ体操のように、誰でも気軽に加われるイベントも存在します。

上図が実際のVRChatの画面です。左のバーにある「Discover Worlds」をクリックすると参加できるワールドがリストで出現します。好きなワールドを選び世界に足を踏み入れましょう!

VRChatの企業や自治体の活用事例

事例①HIKKY株式会社(バーチャルマーケット)

株式会社HIKKYが開催するHIKKYバーチャルマーケット2023は、メタバース上で行われるマーケットイベントであり、アバター、3Dオブジェクト、実物商品(衣類、パソコン、食品など)の取引が可能な、世界最大級のVR市場として人気を誇っています。

このバーチャルイベントはVRChatで実施され、多岐にわたる企業や知的財産(IP)が参加しており、革新的なコンテンツを展開しています。

以前にはギネス世界記録™の認定を受けたり、現実と仮想の融合によるプロジェクトを行ったりしています。

株式会社HIKKYは、メタバースの領域で大型イベントの計画、制作、宣伝を専門とするベンチャー企業であり、バーチャルマーケットの運営を担当しています。

バーチャルマーケットはクリエイターとユーザーにコンテンツ作成の自由を提供し、楽しむ場を創出しており、仮想空間における新しい可能性を開拓しています。

事例②日産自動車(NISSAN CROSSINGバーチャルギャラリー)

日産は、VR(Virtual Reality)及びメタバースを通じて、顧客との新たな対話の空間として、仮想の展示空間「NISSAN CROSSING(ニッサン クロッシング)」を立ち上げました。

銀座に実店舗を構える「NISSAN CROSSING」は、「ニッサン インテリジェント モビリティ」の理念を伝え、訪れる人々に「未来のドライビングの楽しみ」を提供する場所として機能しています。

今回のプロジェクトで仮想空間にそのギャラリーを正確に再現し、中には電気自動車「日産アリア」を展示しています。

この仮想ギャラリー「NISSAN CROSSING」は、ソーシャルVRプラットフォームのVR Chat上でアクセス可能となっており、VR Chatユーザーなら誰でも自由に訪問できます。

日産はこのバーチャル展示空間を、今後デジタルコミュニケーションの新たな場として活用する予定であり、新車の発表や講演会など、多彩なイベントやコンテンツを提供する計画です。

事例③神奈川県(バーチャル湘南ひらつか七夕まつり)


湘南ひらつかバーチャル七夕ストリートは、飲食店の露店が設置できない湘南ひらつか七夕祭りを、安全かつ安心して誰もが楽しめる形で実現するために立ち上げられたプロジェクトです。

このプロジェクトでは、メタバースの空間に七夕の飾りつけを施し、VRChatにて湘南ひらつかバーチャル七夕ストリートワールドを構築しています。

訪れる人々は、この仮想世界を自由に散策し、鑑賞することができます。

VRChat利用時の注意点

VRChatを使用する上での注意点を解説します。主に以下の2点です。

  • アバターやワールドの制作と利用には制限がある
  • NFTやブロックチェーンは利用できない

アバターやワールドの制作と利用には制限がある

  • 無許可での著作物利用や第三者制作の3Dモデルの無断使用・配布は不可
  • ポリゴン数やデータ量の規定を守り、サーバー負荷を考慮したアバター作成が求められます
金川

アバターをアップロードする際は、著作権侵害に注意し、ポリゴン数やデータ量の制限を超えないよう心がけてください。重たいデータのアバターは使用不可となることがあります。

ワールド制作においても、サーバーへの負荷を避けるために、容量が大きくなりすぎないよう配慮が必要です。

Oculus版VRChatでは、特にグラフィックの表示制限があるため、高解像度のアバターやワールドが表示されないことがあります。Oculus版はOculus Storeからのダウンロード版で、PCなしでMeta Quest2を使用してVRChatを楽しむバージョンです。

高品質なグラフィックを望む場合は、PCと連携するSteam版の使用を検討してください。

NFTやブロックチェーンは利用できない

NFTやブロックチェーンの使用は認められていません。VRChatはブロックチェーン技術を採用していないプラットフォームであり、公式にブロックチェーンやNFTとの連携を行わない方針を明らかにしています。

NFT関連イベントの宣伝や販売、NFT勧誘を目的としたワールドの制作は禁止されているため、注意が必要です。

ただし、他プラットフォームで購入したNFTアバターや画像の個人使用は、VRChatの利用規約に反しない範囲で許可されています。

参考:VR CHAT「Our Policy on NFTs and Blockchain in VRChat」

VRChatを快適に遊ぶためのPC推奨スペック

金川

VRChatの最低/推奨スペックは、以下の通りです(VRヘッドセット使用時)。

・最低スペック

最低スペック推奨スペック
OSWindows 8.1、Windows 10Windows 10
CPUIntel i5-4590以上
またはAMD FX-8350以上
Intel i5-6500以上
またはAMD Ryzen 5 1600 equivalent相当以上
メモリ4GB以上8GB以上
グラフィックNVIDIA GeForce GTX 970以上
またはAMD Radeon R9 290以上
NVIDIA GeForce GTX 1060以上
またはAMD Radeon RX 580以上

クリエイターエコノミーへの参加方法

クリエイターエコノミー

VRChatでは、アバターのデザイナーからバーチャルワールドの構築者、ライブ配信者や音楽家、ダンスパフォーマーに至るまで、様々な分野で才能を発揮するクリエイターたちが存在しています。

2023年11月23日に、これらのクリエイターたちを経済的に支える新機能として、「有料サブスクリプション」サービスがオープンベータ版として導入されました。

これまで、クリエイターへの支援はPixiv FanboxやPatreonといった外部プラットフォームを通じて行われていましたが、新しい「クリエイターエコノミー」機能のおかげで、VRChat内部で直接、支援活動が行えるようになりました。

この機能を使用することで、クリエイターは支援してくれる人々へ専用のスペースやアイテムを提供することが可能で支援者は、VRChatで使用可能なVRC Creditを購入し、それを活用して有料のサブスクリプションプランに加入することができます。

利益の分配に関しては、支援金額の50%がクリエイターの取り分となり、30%がプラットフォーム提供者(MetaやSteam等)に、そして残りの20%がVRChat社としての手数料で分配されます。

金川

2024年3月時点では、一部のクリエイターのみがこのシステムの利用対象となっていますが、将来的には更に多くのユーザーが支援を受けられる側として参画できるよう計画されています

まとめ

いかがだったでしょうか?この記事を通じて、VRChatの多様な魅力や、コミュニティ体験について深く掘り下げてきました。

VRChatは単なるバーチャルリアリティのゲームやプラットフォームを超え、世界中の人々が集まり、交流し、創造性を共有する場所として成長し続けています。そこでは、限界はほとんどなく、あなたの想像力がリアリティを形成します。

最終的に、VRChatはただのツールではありません。それは、世界中の人々が互いにつながり、共感し、創造するためのプラットフォームです。この記事があなたにVRChatの無限の可能性を少しでも感じてもらえたなら幸いです。

この記事を書いた人

金川 和也のアバター 金川 和也 Beyond Work Labo代表/メタバースとDXの専門家

BeyondWorkLaboの運営主です。
株式会社LocalSquareの代表で上場企業から中小企業まで
法人向けにメタバース活用支援やDX支援を行っています。

このサイトでは、「未来の働き方改革」をスローガンとしてメタバースから業務効率化、DX、AIなど明日の働くを"大きく変える"皆様に役に立つ情報をメディアを通して発信していきます。是非、役に立つなと感じたら拡散よろしくお願いいたします。

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