【保存版】メタバース結婚式とは？従来との違いや事例5選について紹介！

近年注目されているメタバースですが、メタバース内で結婚式を行うケースが増えています。

ここではメタバース結婚式の特徴や従来の結婚式との違い、実際にメタバース内で行われた結婚式の事例やおすすめのメタバースについて紹介します。

メタバース結婚式とは？

メタバース結婚式とは、メタバースの仮想空間内で開催する結婚式のことです。

参加者はアバターを使って仮想空間に作成した結婚式場で結婚式を行います。

仮想空間であるため、結婚式場を自由にデザインすることが可能で、さらにアバターのデザインもできます。

そのため、自分が思うような結婚式を開催することができます。

メタバース結婚式が行われた事例

ここからは実際にメタバースを活用して結婚式が開催された事例をご紹介していきます。

それぞれ見ていきましょう。

VRChat内で行われた事例

新郎新婦は元々VRChatの活動メンバーであり、そのコミュニティの他のメンバーたちと共にバーチャルな結婚式を挙げました。

式の司会や神父もVRChatのユーザーが務め、彼らのお気に入りのアバターを使って式を進行することが、メタバースにおける結婚式の特別な魅力と言えます。

次に、メタバースと実世界で同時に行われた結婚式の事例を紹介します。アメリカ在住のある夫婦は、新型コロナウイルスの影響で実際に結婚式場に足を運べないゲストも参加できるよう、バーチャル空間での結婚式を計画しました。

バーチャルの結婚式場には大型ディスプレイが設置され、そこにリアルな結婚式の様子が映し出されることで、メタバースと現実の参加者が同時に祝福できるようなシステムが整えられていました。

このように、バーチャルな結婚式場を自由にカスタマイズすることは、メタバースの利用の一例として非常に良い事例とされています。

アメリカの夫婦がメタバースで結婚式

メタバースで結婚式を挙げる事例はいくつか存在しています。一つの例として、アメリカのニューハンプシャー州マンチェスターでの事例が挙げられます。

ここでは、Dave氏とTraci氏がリアルな結婚式に加えて、メタバースプラットフォームVirbelaを使ってバーチャル結婚式も同時に行いました。

この結婚式では、リアルとバーチャルが融合し、参加できないゲストのためにバーチャル空間でのセレモニーが提供されたため、全世界からゲストが参加することができました。

新型コロナウイルスの流行により、多くのカップルがオンラインでの結婚式を選ばざるを得なくなっている中、Dave氏とTraci氏はそのような状況を受け入れたくありませんでした。

彼らの勤める企業の最高経営責任者の提案を受け、最初からメタバースを用いた結婚式の計画を進めたのです。
そのバーチャル結婚式は、eXp World Technologies, LLC.（アメリカ）が提供する「Virbela（ヴァーベラ）」というメタバースプラットフォームで開催されました。

ハリーポッターをテーマにした事例

インドでは新型コロナウイルスの広がりによって、伝統的な大規模な結婚式が中止または規模縮小を余儀なくされています。タミルナードゥ州でも結婚式の参列者数は最大100人までと制限されているため、住民の一人であるパドマバティ氏は、制限のない場所であるメタバースを選びました。

彼は、「現実世界で多くの人々が集まる結婚式を行うことはコロナ禍で不可能だ。だからメタバースで行うことにした」と述べています。

このカップルは、2022年2月にメタバースで行う結婚式に2,000人を招待し、「ホグワーツ魔法魔術学校」をテーマにした仮想空間でのセレモニーを計画しました。

現実世界では、タミルナードゥ州の首都チェンナイから約270km離れたクリシュナギリ地区の村で親族や親友だけを招いて行います。式後にはメタバースにアクセスし、バーチャル空間でゲストに挨拶をします。

参加者は「ホグワーツ魔法魔術学校」を探検し、自分のアバターをカスタマイズすることができます。

特に注目すべきは、ラマスワミ氏の亡き父も3Dアバターとして参列可能で、パドマバティ氏は「父は昨年4月に亡くなったが、彼に似せたアバターを作成中だ。彼も私たちの祝福に加わることができる。これはメタバースならではのことだ」と話しています。

メタバース結婚式の総コストは、デザイン、開発、ホスティングを含めて15万インドルピー（約22万円）でした。

あつまれどうぶつの森を活用した事例

『あつまれ どうぶつの森』は、メタバースを利用したゲームとして知られ、その中でも結婚式を行う事例が存在します。このゲーム内での結婚式は、親しい友人たちとの小さなものでした。

『あつまれ どうぶつの森』での結婚式について話す際、通話機能がないため、参加者はコミュニケーションを取るために任天堂のボイスチャットアプリやLINE、Discordなど外部ツールを利用することが推奨されます。

また、『あつまれ どうぶつの森』を使って手軽に結婚式場を設計できる点が、多くのプレイヤーにとって魅力的です。

メタバースは「コミュニケーションが可能な仮想空間」という概念を指し、明確な定義はありませんが、現在では他者とコミュニケーションが取れる仮想空間を指すことが一般的です。その意味では、『あつまれ どうぶつの森』もメタバースの一形態と言えるでしょう。

結婚式の二次会の事例

ビジネスシーンにおいて主に活用されるoviceを活用して、結婚式の二次会を開催した斬新な事例について掘り下げます。2021年12月から友人たちを包摂する祝賀会を計画し、開催しました。

そこで彼らのコメントを抜粋しました。

ーどのような経緯でoviceを使用して結婚式の二次会を行うことにしたのですか？

なおきさん： 2021年の12月から結婚式の計画を始め、親族以外の友人たちを招いてパーティーを行いたいと考えていました。大人数での集まりが難しい現状を踏まえつつ、一度きりの機会を何とか形にしたいと思い、普段仕事で使っているoviceを活用することを思いつきました。

ーどれくらいの規模で実施されたのですか？

なおきさん： 現実世界とオンラインでそれぞれ約20名ずつ、合わせて約40名の規模で実施しました。会場としてはバーを貸し切り、PC、Webカメラ、プロジェクターを使用して、ovice上のバーチャルスペースをスクリーンに映しながら約2時間半のパーティーを行いました。

メタバース結婚式を挙げる手順

ここでは、メタバース結婚式の手順を解説します。

結婚式の規模を決定する

現実の結婚式と同様に、メタバース結婚式でも参加者の人数などを決めておく必要があります。

身内だけの結婚式にするのか、友人も招待するのかなどを決めておきましょう。

結婚式の規模を決めておくと、どのメタバースプラットフォームを使用するのかについても決めやすくなります。

どのメタバースプラットフォームを使うか決定する

次に、どのメタバースプラットフォームで結婚式を開催するかを決定します。

メタバースによってそれぞれ特徴があるため、どのような結婚式にしたいかによって、開催するメタバースプラットフォームも決まるでしょう。

自分だけのオリジナルな結婚式場にしたい場合は、ワールド作成機能があるメタバースを選ぶ必要があります。

アバターや結婚式場のデザインを決定する

結婚式を挙げるメタバースプラットフォームが決まったら、次はアバターや結婚式場のデザインを決定します。

ただし、結婚式場が作成できない場合もありますし、アバターのカスタマイズができないものもあります。

また、デザインについても、自分でデザインするか業者に依頼するかによって異なります。業者にデザインを依頼すると、当然費用がかかります。

他にも、結婚式の段取りについても決めておきましょう。

結婚式場の作成を依頼する

ワールドを作成できるメタバースで結婚式を開催する場合は、結婚式場に使うワールドを作成する必要があります。

このワールドの作成を自分ですることもできますが、クオリティが高いものを作成したい場合は、業者に依頼する必要があります。メタバースのワールドの作成については、ランサーズやココナラなどで依頼することができるため、調べてみてください。

業者に依頼する場合は、必要となるコストや納品までにかかる期間は確認しておきましょう。

結婚式の日程が決まっているのであれば、余裕を持って早めに依頼するといいでしょう。

参加者を招待する

ここまでの準備が完了したら、参加者を招待します。

メタバース結婚式への招待は、招待状か招待リンクを送ります。

参加者を招待する場合は、インターネット環境が整っているかどうかや、メタバースへのアクセスができるかどうかも確認しましょう。

当日にメタバースにアクセスできないというトラブルが発生すると、結婚式に参加できなくなってしまいます。

メタバース結婚式と現実での結婚式との違い

ここでは、メタバース結婚式と現実での結婚式の違いを紹介します。

結婚式場の違い

まずは結婚式を挙げる結婚式場の違いです。

従来の結婚式の場合は、結婚式場は業者などを利用して、空いているスケジュールに合わせて開催する必要があります。利用したい結婚式場が予約されていた場合は、別の結婚式場に変更する必要もあります。

また、手作りの結婚式でない限り、既存の結婚式場を使う必要があるため、あまり自由度はありません。さらに、当日の天候不良などで予定が変更してしまう可能性もあります。

メタバース結婚式の場合は、メタバースの仮想空間内で結婚式を開催するため、スケジュールに合わせる必要はありません。

また、仮想空間であるため、現実では実現できない演出が可能で、舞台も自由に変更できます。天候の影響もないため、予定が変更されることもないでしょう。

衣装の違い

次は結婚式で着用する衣装の違いです。

従来の結婚式の場合は、着用する衣装については、体型などによって限定されてしまいます。また、気に入った衣装があった場合でも、他の人に予約されてしまっているため着用できないこともあります。

ウエディングドレスについては、購入したりレンタルするなどの方法がありますが、いずれの方法も高額なお金が必要です。

メタバースの場合は、アバターで参加することになるため、現実の体型などに影響なく自由に衣装を選ぶことができます。

また、現実のウエディングドレスのようなコストは必要ありません。

参加しやすさの違い

現実での結婚式の場合は、参加するために実際に結婚式場まで移動する必要があります。そのため、遠方にいる場合は参加できないこともあります。また、参加のためには礼服などを用意する必要があります。さらに、ご祝儀なども必要となることからコスト面での負担が大きくなります。

メタバース結婚式の場合は、オンライン上で開催されるため、遠方に住んでいる場合でも関係なく参加できます。また、参加はアバターで行うため、礼服などを用意する必要もありません。

ただし、メタバースが利用できる状態でないと結婚式には参加できません。

メタバースの操作方法を覚えておき、アバターも作成しておく必要があります。

ネットに慣れている人なら問題ないかもしれませんが、ネットが苦手な方は参加が難しいかもしれません。

参加者の交流の違い

現実での結婚式では、座席があらかじめ決まっていて、食事を通じて交流をするのが一般的です。

結婚式中に他の座席にはあまり移動できないため、交流できるメンバーも限定されてしまいます。

メタバース結婚式の場合は、参加者は比較的自由に交流できます。

ただし、メタバース結婚式は従来の結婚式の雰囲気とは異なる内容になります。従来の結婚式のような厳かな雰囲気にしたい場合は、従来の結婚式の方がいいかもしれません。

予算の違い

メタバース結婚式と従来の結婚式では、必要な予算が異なります。

従来の結婚式の場合は、結婚式場の予約や当日の衣装や食事、引き出物など、さまざまな出費が必要です。現在の結婚式の予算の平均は約300万円となっていて、ご祝儀が期待できるとしても高額のお金が必要になります。

メタバースの場合は、まったく費用をかけずに結婚式を行うことが可能です。

ただ、すでに存在するサービスを利用した場合はローコストで結婚式を開催できますが、結婚式場を独自に作成したりすると、必要な予算は高くなります。

メタバース結婚式を挙げる際の注意点

メタバースで結婚式する場合は、いくつかの注意点があります。

ここでは、この注意点について解説します。

高スペックなパソコンが必要な場合がある

メタバース結婚式は、メタバース内で開催する結婚式です。そのため、メタバースにアクセスできる必要があります。

メタバースによっては、高スペックなパソコンが必要なものがあります。パソコンの性能が低い場合は、アバターの動作がカクついたり、仮想空間がうまく表示されないなどのトラブルが発生することがあります。

そのため、結婚式に使うメタバースが要求するスペックを確認しておきましょう。

メタバースの中には、スマートフォンからアクセスできるものもあるため、パソコンがない人でも参加できるようになります。

メタバースに慣れている必要がある

メタバースで結婚式をする場合は、参加者がメタバースに慣れている必要があります。メタバースに慣れていないと、メタバースへのアクセス方法や操作方法などを覚える必要があります。

また、インターネット環境が整っていない人もメタバース結婚式の参加は難しいかもしれません。

他にも、インターネット環境が整備できていないと、参加は難しくなります。

メタバース結婚式に招待する場合は、参加者のインターネット環境やインターネットに慣れているかどうか、メタバースにアクセスしたことがあるかどうかなどを事前に確認する必要があるでしょう。

メタバース結婚式におすすめのメタバースプラットフォーム

ここでは、結婚式を挙げるのにおすすめのメタバースプラットフォームを紹介します。

Cluster

引用元：Cluster

「Cluster」は、メタバース空間内にオリジナルのワールドを作る機能があります。

このワールドを活用することで結婚式場を作成することができます。

これにより、自分でデザインしたオリジナルな結婚式場とオリジナルな衣装で結婚式を挙げることができます。

ただし、ワールドを作っただけでは他の人も自由にアクセスできてしまいます。そのため、結婚式に使用するワールドには、招待した人のみがアクセスできるようにプライベート・パーティーサーバーという機能を使う必要があります。

ZEPETO

引用元：ZEPETO

「ZEPETO」には、自撮りをすることで自分に似たアバターを作成できる機能があります。そのため、簡単にアバターを作ることができます。

メタバース結婚式に参加するためには、アバターを作成する必要がありますが、メタバースに慣れていない人の場合は、アバターを作るのは難しいと感じることもあるでしょう。

そのような人の場合でも、ZEPETOであればすぐにアバターの作成が可能なので、参加しやすくなります。

また、ZEPETOにもワールドを作成する機能があるため、結婚式場を作ることもできます。ZEPETOには装飾の種類も多いため、結婚式場も作りやすくなっています。

V-expo

引用元：V-expo

「V-expo」は、イベントの開催に特化したタイプのメタバースです。

V-expoでは、イベントを開催した際に参加しやすいのが特徴で、URLをクリックするだけでイベントに参加できます。

他のメタバースプラットフォームの場合は、専用のアプリをダウンロードしたりする必要があるため、手間がかかります。V-expoには、そのような手間は必要ありません。

また、準備にかかる手間が少ないのも特徴です。V-expoでは、イベント用のメタバース空間がいくつか用意されているため、その中から選ぶだけで簡単に結婚式を開催することができます。

ただし、ワールド作成機能はないため、自分だけのオリジナルな結婚式場を作ることはできません。

oVice

引用元：oVice

ここまで紹介したメタバースはすべて3Dのメタバースですが、このoViceは2Dのメタバースです。3Dの仮想空間に慣れていない、苦手という方でも参加しやすくなっています。

oViceには、oVice宴会というサービスがあり、指定した住所に料理を配達してくれるサービスです。

このoVice宴会を利用すれば、oVice内で結婚式に参加しながら、一緒の食事をすることもできます。

リーガルウェディングという壁

「リーガルウェディング」とは、各国の法律に則った法的効力のある結婚式のことを指します。

これは、「リーガル（Legal）」が法的な、「ウェディング（Wedding）」が結婚式という意味です。国によって異なりますが、通常は結婚式の日に資格を持つ司祭が立ち会い、結婚を証明する「婚姻証明書」を交付します。

しかし、メタバースを使った結婚式はこのリーガルウェディングには該当せず、法的な結婚とは認められません。この記事に挙げられた例では、実世界でリーガルウェディングが行われるため、法的には結婚が認められていますが、メタバース内での式だけでは不十分です。

もちろん、日本でも市区町村の窓口で正式な婚姻手続きを済ませることで、リーガルウェディングと認められます。

メタバースを活用した新たな結婚式のスタイルに期待！

ここまで、メタバース結婚式について紹介しました。

この記事の内容は、以下の通りです。

• メタバース結婚式とは？
• メタバース結婚式が行われた事例
  • VRChat内で行われた事例
  • アメリカの夫婦がメタバースで結婚式
  • ハリーポッターをテーマにした事例
  • あつまれどうぶつの森を活用した事例
  • 結婚式の二次会の事例
• メタバース結婚式を挙げる手順
  • 結婚式の規模を決定する
  • どのメタバースプラットフォームを使うか決定する
  • アバターや結婚式場のデザインを決定する
  • 結婚式場の作成を依頼する
  • 参加者を招待する
• メタバース結婚式と現実での結婚式との違い
  • 結婚式場の違い
  • 衣装の違い
  • 参加しやすさの違い
  • 参加者の交流の違い
  • 予算の違い
• メタバース結婚式を挙げる際の注意点
  • 高スペックなパソコンが必要な場合がある
  • メタバースに慣れている必要がある
• メタバース結婚式におすすめのメタバースプラットフォーム
  • Cluster
  • ZEPETO
  • V-expo
  • oVice

メタバース結婚式は自由度が高い結婚式が開催できるため、結婚式にこだわりたい方におすすめです。

また、ネット上で開催するため参加しやすいなどのメリットもあります。

結婚式に利用できるメタバースも増えてきているため、メタバース結婚式が増えていくことが予想されます。