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【最新版】メタバースのセキュリティリスクとその対策方法を完全解説

【最新版】メタバースのセキュリティリスクとその対策方法を完全解説

近年話題になることが多いメタバースですが、セキュリティ上のリスクが多く存在するという問題があります。

この記事では、メタバースのセキュリティ上のリスクと被害の実例、セキュリティ対策について解説します。

メタバースのセキュリティに関する最新情報を知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

メタバースとは?

メタバースとは?

メタバースとは、オンライン上にある仮想空間の中で、アバターを利用して現実世界と同じような体験やコミュニケーションが可能なプラットフォームです。

メタバースという言葉は、「超越した」という意味がある「メタ」と宇宙という意味の「ユニバース」を組み合わせた造語です。

仮想空間内でさまざまな活動をすることで、新たな体験ができることが特徴となっています。

メタバースのセキュリティリスクについて

メタバースのセキュリティリスクについて

メタバースには、さまざまなセキュリティ上のリスクが存在します。

ここでは、このセキュリティリスクについて解説します。

アカウントの乗っ取り・なりすまし

メタバースでは、アカウントに不正ログインすることで、アカウントの乗っ取りや、その個人になりすますことが可能です。

メタバースでは、アバターで活動するため、中身のユーザーが誰なのか分からないため、別人がなりすましていた場合でも、ほぼ気が付くことができません。

そのため、商品の不正売買や有料イベントへの無断参加などによる詐欺被害が発生すると考えられます。

データの改ざん

メタバース空間や運営元への不正アクセスやハッキングにより、メタバース上のデータが改竄されてしまう可能性があります。

メタバース内ではユーザーや企業が空間を共有し、さまざまな活動が行われています。

そのため、もしデータが改ざんされてしまうと、多くのユーザーが被害を受けることになります。

個人情報・機密情報の流出

メタバース空間や運営元への不正アクセスやハッキングにより、個人情報や機密情報が流出する危険性もあります。

個人情報については、メタバース空間だけでなく、現実世界で被害に合う危険性があります。

個人情報の流出は、現実世界でも大きな問題になっているため、メタバースでも同様に大きな問題と言えます。

盗難

メタバース上では、仮想通貨やNFTで取引を行いますが、これらの盗難被害も発生しています。

仮想通貨は、現実の通貨と換金することが可能で、NFTについても一定の価値がついているものがあります。

メタバースという仮想空間内での盗難であっても、現実世界に被害が及ぶことになります。

著作権侵害

メタバース上では、NFTアイテムの作成や売買が可能です。

NFTアイテムは多くの種類のものが流通していて、中には有名ブランドやアーティストがオリジナルのNFTアイテムを販売しています。

ただ、現実世界と同様にNFTアイテムにも著作権が発生します。

著作権者ではない人が許可なく勝手に作られたアイテムが知らないところで売買されるという被害も発生しています。

盗撮

メタバース上ではアバターを通じて活動し、さまざまなアバターを自由に作ることができる楽しさがあります。

しかし、その透明度を上げることにより透明アバターとして盗聴されるリスクがあります。

また、誰でもワールドを作成できるメタバースの場合は、作成者が盗聴・盗撮ができる仕組みが組み込まれているかもしれません。

メタバースは、コミュニケーションツールとしても活用されているため、その中で個人情報のやり取りがあった場合は、個人が特定される危険性もあります。

サイバー攻撃

メタバースは市場が拡大していることもあり、DDoS攻撃などのサイバー攻撃の標的になると言われています。

DDoS攻撃とは、意図的に大量のアクセスを行うことで、サーバーを応答不能させるサイバー攻撃のことです。

近年ではゲーム業界を狙ったものが頻発しており、対策することは非常に難しいと言われています。

メタバースのセキュリティ被害の実例

メタバースのセキュリティ被害の実例

メタバースでは、すでにセキュリティ上の被害が発生しています。

ここでは、実際にあったセキュリティの被害の実例を紹介します。

個人情報流出

メタバースのプラットフォームとして有名なRobloxでは、2022年12月に約4,000人分の個人情報の流出が発生しました。

これが発覚したのが2023年に入ってからのことで、その時点までは誰も気づいていませんでした。

この被害で流出した個人情報には、名前や住所、電話番号、生年月日の他、IPアドレスも含まれていたようです。

商標権侵害

メタバースでは、商標権侵害の被害も発生しています。

2021年に、アーティストのメイソン・ロスチャイルド氏が、高級ブランドの「エルメス」の「バーキン」を模倣した「メタバーキン」を制作し、無許可でNFTとして出品していました。

これに対しエルメスは訴訟を起こし、2023年2月に勝訴し、同年6月にはメタバーキンの販売を永久差し止め処分となっています。

盗難

メタバースでは、仮想通貨やNFTの取引がありますが、これらの盗難被害も発生しています。

2021年〜2022年の1年間で、盗難被害のあったNFTの総額が1億ドル相当になっていたという調査報告があります。

これは発覚している被害の報告であり、発覚していない盗難被害は多数発生していると予想されています。

また、メタバース空間のセカンドライフ内で仮想通貨として使用されているリンデンドルが盗まれたという被害も発生しました。

これは、「リンデンドルを支払う」というスクリプト言語が埋め込まれたアイテムを使用することで、使用者が意図しない形で盗難被害が起きたようです。

メタバースのセキュリティ対策

メタバースのセキュリティ対策

メタバースでは、さまざまなセキュリティリスクが存在するため、セキュリティ対策が重要です。

ここでは、このセキュリティ対策について解説します。

ログインIDやパスワードを複雑なものにする

メタバースでは、自分のアカウントにログインして利用しますが、ログインIDやパスワードはできるだけ複雑なものにしましょう。

パスワードの設定のポイントとしては、以下のものがあります。

  • 文字列は長めに設定する(12文字以上が理想)
  • 小文字や大文字、記号などの複数の文字を混ぜる
  • 誕生日や住所に関連したものは避ける
  • 1234や1111など、単純で同一文字の並びは避ける
  • パスワードは使いまわさない

不正アクセスを試みる際には、パスワード解読のために、可能な組み合わせをすべて試してログインするという手法があります。

複雑なパスワードを設定していれば、解読に時間がかかるため、セキュリティ被害に遭う確率が下がります。

ブラウザによっては、自動で安全なパスワードを生成してくれるものもありますので、自分で考えるのが難しい場合は、このようなツールを利用してみてください。

二段階認証を利用する

二段階認証とは、認証を2度実施する方法です。

2回の認証をクリアしなければログインできないため、セキュリティを強固にすることができます。

二段階認証には、主に以下のものがあります。

  • ログインIDとパスワードを2回入力させる
  • トークンやSMSなど異なる方法でログインさせる

特に後者については、ログインIDとパスワード以外の認証作業が必要となるため、よりセキュリティが強固になります。

IPアドレス制限の適用

IPアドレス制限とは、特定のIPアドレスのみアクセスできるようにする方法です。

外部からの不正ログインに対し、アクセスできるIPアドレスを制限しておくことは非常に有効といえます。

特に、メタバースオフィスを利用したり、社内でのメタバースイベントなどを行う場合には効果的と言えるでしょう。

IPアドレスを制限することで、社外からのアクセスを遮断し、機密情報の共有も安心してできるでしょう。

多要素認証の利用

近年では、不正の手口は巧妙化しています。

そのため、IDやパスワードの入力だけではセキュリティを突破されるかもしれません。

このような背景から、多要素認証の利用が多くの企業で導入されています。

多要素認証には、以下のものがあります。

  • 知的情報(パスコード、PINコード、秘密の質問)
  • 所持情報(SMS認証、ハードウェアトークン)
  • 生体情報(指紋認証、静脈認証、声紋認証、位置情報)

このような認証を組み合わせることで、セキュリティをより強固にすることが可能です。

本人確認におけるeKYCの活用

近年、本人確認の際に「eKYCサービス」を利用するケースが増えています。

eKYCサービスとは、スマホやパソコンなどを用いて、オンライン上で本人確認を行う方法です。

これまでは郵送や対面での確認が主流でしたが、オンライン市場の広がりにより、手軽でセキュリティ面でも安心できるeKYCが利用されるようになりました。

eKYCサービスを利用するためには、「写真付きの本人確認書類」や「利用者本人の顔をその場で撮影」する必要があります。

また、利用者本人の写真を撮影する際には、目を動かしたり横を向いたりなどの動作も必要になります。

そのため、事前に撮影した写真が使えないことから、セキュリティが強固されていると言えます。

不正アクセス検知システムの導入

ログインするごとに本人確認をすることで、セキュリティを高めることが可能です。

ただ、正規のユーザーからは手間がかかるため、メタバースの利用をやめてしまう可能性が高くなります。

このようなケースに最適なのが「不正アクセス検知システム」です。

このシステムを利用することで、すべてのユーザーを対象とせず、不正アクセスの疑いがあるユーザーにのみ本人確認を実施することができます。

また、なりすましによる不正なアクセスや、同一人物が複数アカウントを作成した際にも事前に検知してくれます。

さらに、このシステムでは、システム自体が自動的に検知してくれるため、人間の目で見張る必要がありません。

ユーザーの自由度を制限

ユーザーの自由度を制限することもセキュリティ対策につながります。

参加するユーザーは、何も設定しなければ自由にアバターの設定やさまざまな場所へ移動し、行動をすることが可能です。

ただし、リスクを回避するためには自由度を制限することも必要です。

例えば、アバターは透明にできないようにする、特定の場所には移動できないようにする、この行動は設定しないなど、他のユーザーや企業を守るためにも最低限の制限は必要になるでしょう。

メタバースは万全のセキュリティ対策が不可欠

メタバースは万全のセキュリティ対策が不可欠

メタバースは普及が加速していますが、セキュリティ上のさまざまなリスクが存在します。

そのため、メタバースを利用する際には、セキュリティ対策が重要です。

個人で簡単にできるセキュリティ対策があるため、可能な対策はできるだけ行うようにしましょう。

この記事を書いた人

金川 和也のアバター 金川 和也 Beyond Work Labo代表/メタバースとDXの専門家

BeyondWorkLaboの運営主です。
株式会社LocalSquareの代表で上場企業から中小企業まで
法人向けにメタバース活用支援やDX支援を行っています。

このサイトでは、「未来の働き方改革」をスローガンとしてメタバースから業務効率化、DX、AIなど明日の働くを"大きく変える"皆様に役に立つ情報をメディアを通して発信していきます。是非、役に立つなと感じたら拡散よろしくお願いいたします。

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