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メタバースを活用したNHKの取り組み5選と他放送局の事例もご紹介

近年注目されるようになっているメタバースですが、活用場面も増えてきています。

メタバースへの進出は放送業界でも進んでいて、日本の公共放送でもあるNHKにおいても、ARやVR、メタバースを題材とした番組制作に取り組んでいます。

この記事では、NHKが取り組むメタバースの活用例や事例、メタバース関連の番組について紹介します。

目次

NHKのメタバースへの活用事例について

NHKでは、すでにメタバースへの活用が進んでいます。

ここでは、現在行われているNHKのメタバースへの取り組みについて紹介します。

NHKの取り組みには、以下のものがあります。

  • ポータルサイト「NHK VR/AR」
  • Virtual NHK

ポータルサイト「NHK VR/AR」

引用元:https://www.nhk.or.jp/vr/

NHKは、VRコンテンツを掲載するポータルサイトの「NHK VR/AR」を2017年に設立しています。

NHK VR/ARは、スマートフォンやパソコンから360度動画が楽しめるサイトです。

高画質の動画を再生することが可能で、動画再生中に画面右上にある十字ボタンを動かすことで、360度の景色を見ることができます。

再生できるコンテンツとしては、長崎ランタンフェスティバルや、APECの会議を取材した動画など、さまざまなものが用意されています。

Virtual NHK

「Virtual NHK」は、2020年から本格運用が始まったもので、仮想空間内で番組やイベントの作成ができる独自のプラットフォームです。

Virtual NHKはCGで作成されたバーチャル空間となっていて、参加者はアバターを使って参加します。

カメラマンは、ゲームパッドを使ってバーチャル空間内にあるカメラを操作して、番組の撮影などが行われます。

メタバースを活用したNHKの番組について

ここでは、NHKで実際に放送されたメタバースを活用した番組を紹介します。

以下の番組について紹介します。

  • ヌマーソニック〜尊きバーチャル学園祭〜
  • ハートネットTV ひきこもりVR親子対談
  • 未来王2030
  • クローズアップ現代スペシャル VR時空旅行→沖縄1972
  • プロジェクトエイリアン

ヌマーソニック〜尊きバーチャル学園祭〜

引用元:https://mdpr.jp/news/detail/2827177#google_vignette

ヌマーソニック2021は、2021年11月15日にNHK Eテレで生放送され、Kis-My-Ft2(キスマイ)などのアーティストが出演し、アニメプロデューサーとして宮田俊哉も参加しました。

アニソンワールドダンスショーやアーティストのライブパフォーマンスなど、多彩なエンターテインメントが提供されました。


ヌマーソニックは、この番組では、VRのメリットをうまく活用し、全国各地から多数の学生をリモートで集め、メタバース空間内でフェスなどを楽しんでいました。

アニメファンや音楽愛好者にとって楽しいイベントであり、多くの視聴者に愛されています。

ハートネットTV ひきこもりVR親子対談

引用元:https://www.nhk.or.jp/heart-net/article/460/

「ハートネットTV ひきこもりVR親子対談」は、2020年11月に放送された番組で、悩みがある親子がメタバース空間内で意見交換をするという内容でした。

参加者は動物や魚のアバターとなって、ひきこもり問題などについて対談をしていました。

メタバース空間内でアバターという違った姿になることで、普段は真正面からうまく話せない内容であっても、自然な形で話すことができるということが印象に残る内容でした。

未来王2030

引用元:https://www.nhk.jp/p/ts/77K966QRWK/

「未来王2030」は、第一弾が2021年2月に放送された番組です。

番組内容としては、不確かな未来を生きるために必要な情報をクイズ形式で学ぶことができるというものでした。

この未来王2030は、第2弾が2021年11月、第3弾が2022年12月に放送されています。

第一弾と第2弾は予選という形式で放送され、第3弾では予選を勝ち上がった若者12人が、メタバース空間内に作った近未来の渋谷にアバターの形で集まりました。そこでは、地球の未来を担うことになる未来王の座をかけたクイズ大会が開催されました。

クイズでは、環境問題やジェンダー問題、お金の問題といった、現実でも多く存在するシリアスな社会問題を取り扱い、VRを駆使した演出が印象的となっていました。

クローズアップ現代スペシャル VR時空旅行→沖縄1972

引用元:https://www.nhk.jp/p/gendai/ts/R7Y6NGLJ6G/blog/bl/pkEldmVQ6R/bp/pp5Yn58wdp/

NHKで放送されている「クローズアップ現代」のスペシャル番組として放送されたのが「クローズアップ現代スペシャル VR時空旅行→沖縄1972」です。

この番組は、沖縄の本土復帰から50年となる節目の2022年5月に放送されています。

番組では、実際の取材や歴史資料に基づいて、本土復帰時の沖縄野町をメタバース空間内に再現していました。そこに全国から集まった7人が、時空旅行を体験しました。

メタバースは最新技術を駆使したものとなっていて、このメタバース旅行を沖縄出身の芸能人のガレッジセール・ゴリさんが担当しました。

メタバースでは、アメリカ統治下であった沖縄の当時の様子を再現していて、さらに本土復帰の瞬間まで再現していました。そこには、当時の本土復帰を知っている人もアバターとして参加し、実際に交流をするという内容でした。

参加した若者の感想としては、アバターを通じて交流することにより、歴史的な話の内容であっても、説教のようにならず、言葉が響いたと好評でした。

プロジェクトエイリアン

引用元:https://www.nhk.jp/p/ts/NZR75ZP3LL/

「プロジェクトエイリアン」は、2022年9月に放送された番組です。

この番組では、価値観や背景が異なる一般人4人をメタバース空間内に集めて、そこで交流をしていくというドキュメンタリー番組でした。

プロジェクトエイリアンという番組名にもあるように、参加者はエイリアンのアバターの姿でメタバースに参加し、外見や属性などは隠した状態で交流をしました。

参加した一般人は4人で、以下のような背景を持っていました。

・実家暮らしで無職の男性
・マイノリティのために活動している在日韓国人女性
・荒んだ家庭環境で育ったホスト
・彼女の両親から結婚を反対されているトランスジェンダーの男性

現実では交流することがない参加者が、アバターと通じて互いの素性を知っていくという内容で、その中で次第に認め合う姿が印象的でした。

メタバースの番組の特徴とは?

ここでは、メタバースを番組に活用する場合の特徴を紹介します。

特徴には、以下のものがあります。

  • 距離に関係がない
  • 心理的ハードルが下がる
  • 時空を超えることができる

距離に関係がない

メタバースを活用することで、距離に関係なく番組の撮影ができます。

通常の番組は、スタジオなどに一ヶ所に集まって撮影する必要がありますが、メタバースであれば場所に関係なく出演することができます。

先程紹介した番組の「ヌマーソニック」の場合は、メタバースがリモートで参加できるという特徴を活用して、全国各地から学生を集めてフェスを開催しています。

このように、メタバースを活用すれば、出演者が離れた場所にいても、同じ空間で番組に参加することができます。

心理的ハードルが下がる

メタバースではアバターを通じて交流しますが、そのことにより心理体なハードルを下げることができます。

現実のコミュニケーションとは異なり、物理的な接触が必要ないため、周囲の目を気にしたり批判されるという心配がありません。

「ハートネットTV ひきこもりVR親子対談」では、アバターという現実とは異なる姿になることで、本音をより引き出すことができました。

このように、メタバースでアバターとして参加することで、センシティブな話もしやすくなります。

時空を超えることができる

メタバースを活用することで、時空を超えることができます。

メタバースはバーチャル空間であるため、過去や未来の状況を構築することで、時空を超えたような体験をすることができます。

実際に番組として放送された「クローズアップ現代スペシャル VR時空旅行→沖縄1972」はこれに該当します。

参加者は、現実では体験できない本土復帰当時の沖縄をリアリティを持って体験することができました。

他の放送局のメタバースの活用事例について

ここでは、NHK以外の放送局のメタバースの活用事例を紹介します。

以下のテレビ局について紹介します。

  • テレビ朝日
  • テレビ東京

テレビ朝日

引用元:https://www.tv-asahi.co.jp/metaverse-tv/

テレビ朝日では、「新世界メタバースTV!!」という番組を毎週日曜日に放送しています。

メタバースプラットフォームのcluster内に「光と星のメタバース六本木」を構築し、メタバースやVTuber、ゲーム開発などをするトークバラエティです。

メタバースなどの最新情報が楽しめる番組となっています。

テレビ東京

テレビ東京では、「メタバースプラネット」という番組を毎週火曜日に放送しています。

この番組では、吉本興業がリリースしているメタバースプラットフォームの「月面劇場」で、メタバースを活用したバラエティ企画に挑戦しています。

メタバースを活用した未来の笑いを提供するという企画になっていて注目を集めています。

NHKのメタバースへの今後の活動に期待!

ここまで、NHKのメタバースへの取り組みや実際に放送された番組について紹介しました。

本記事の内容は以下の通りです。

  • NHKのメタバースへの活用事例について
    • ポータルサイト「NHK AR/VR」
    • Virtual NHK
  • メタバースを活用したNHKの番組について
    • ヌマーソニック〜尊きバーチャル学園祭〜
    • ハートネットTV ひきこもりVR親子対談
    • 未来王2030
    • クローズアップ現代スペシャル VR時空旅行→沖縄1972
    • プロジェクトエイリアン
  • メタバース番組の特徴とは?
    • 距離に関係がない
    • 心理的ハードルが下がる
    • 時空を超えることができる
  • 他の放送局のメタバースの活用事例について
    • テレビ朝日
    • テレビ東京

NHKは放送局の中でも比較的早い段階でメタバースに取り組んでいて、メタバースをさまざまな観点から活用した番組を放送しています。

どの番組もメタバースの可能性を実感できる内容となっていて、メタバースの今後を占う上でも参考になるでしょう。

この記事を書いた人

金川 和也のアバター 金川 和也 Beyond Work Labo代表/メタバースとDXの専門家

BeyondWorkLaboの運営主です。
株式会社LocalSquareの代表で上場企業から中小企業まで
法人向けにメタバース活用支援やDX支援を行っています。

このサイトでは、「未来の働き方改革」をスローガンとしてメタバースから業務効率化、DX、AIなど明日の働くを"大きく変える"皆様に役に立つ情報をメディアを通して発信していきます。是非、役に立つなと感じたら拡散よろしくお願いいたします。

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