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HubSpotの「Operations Hub」とは?機能や料金プラン、活用事例を解説します

今回は、ビジネスの生産性を飛躍的に向上させるための強力なツール、HubSpot Operations Hubについて詳しくご紹介します。

この記事では、Operations Hubの基本機能から活用方法、料金プラン、設定手順や使い方、活用事例をご紹介します。

目次

HubSpotとは

HubSpotは、マーケティング、セールス、カスタマーサービス、CRM(顧客関係管理)など、ビジネスの成長を支援するための包括的なソフトウェアプラットフォームです。

2006年に設立されたHubSpotは、「インバウンドマーケティング」という概念を提唱し、顧客の引きつけ、関与、満足度向上に重点を置いています。

HubSpot Operations Hubとは

HubSpot Operations Hubは、業務プロセスの自動化、データ統合、および整合性を向上させるための強力なツールです。

Operations Hubは、さまざまなシステムやプラットフォーム間でのリアルタイムデータ同期を実現し、ビジネス全体の効率を最大化します。

HubSpot Operations Hubを使うべき理由

データの一貫性と正確性

さまざまなシステムやアプリケーションからのデータをリアルタイムで同期することで、一貫したデータを保ち、正確な分析やレポートを実現します。

これにより、意思決定の精度が向上します。

業務の効率化

ワークフローの自動化により、手動作業の削減とプロセスのスピードアップが可能です。これにより、チーム全体の生産性が向上し、リソースをより効率的に活用できます。

統合されたデータ管理

データを一元管理することで、情報のサイロ化を防ぎます。異なる部門やチーム間での情報共有が容易になり、連携が強化されます。

柔軟な拡張性

Operations Hubは、ビジネスの成長に応じてスケーラブルなソリューションを提供します。

カスタムワークフローやデータ同期設定を簡単に調整できるため、ビジネスの変化に柔軟に対応できます。

HubSpot Operations Hubの代表的機能

顧客データの同期と整理

HubSpot Operations Hubの主要機能の一つが、顧客データの同期と整理です。

システムが乱立し、一貫性のないデータが放置されると、顧客情報の正確性がなくなり、コミュニケーションの齟齬が発生して機会損失を引き起こしてしまう可能性が上がります。

そこでOperations Hubを活用すれば、システム間の連携が従来よりも容易になります。

データ同期やデータ品質管理オートメーションといった便利な機能により、顧客データの正確性と完全性を確保し、常に最新の状態に保つことができます。

ここで同期の手法が2つに分かれます。リアルタイム・両方向のデータ同期です。

この機能は、異なるシステムやアプリケーション間でデータをリアルタイムに同期させることで、ビジネスプロセスの効率化とデータの一貫性を確保します。

リアルタイム同期

リアルタイム同期とは、データが一方のシステムで更新されると、即座に他のシステムにも反映されるプロセスを指します。

この機能により、常に最新のデータが利用でき、タイムラグによる情報の齟齬を防ぐことができます。

例としてはセールスチームがCRMシステムに新しい取引情報を入力すると、その情報が即座にマーケティングツールやカスタマーサービスプラットフォームにも反映されるなどが挙げられます。

両方向同期

両方向同期とは、データが一方のシステムから他方のシステムに同期されるだけでなく、逆方向にも同期されることを意味します。

これにより、どちらのシステムでもデータを更新でき、変更が即座に双方のシステムに反映されます。

例としては、在庫管理システムで商品の在庫数が変更されると、その情報が自動的にCRMシステムにも更新され、セールスチームが最新の在庫情報を常に把握できるなどが挙げられます。

データ品質の管理を自動化

HubSpot Operations Hubのデータ品質管理オートメーションは、CRMデータの一貫性と精度を保つために設計されたさまざまな機能を提供しています。以下は主要な機能の概要です

1. データ品質コマンドセンター

データの健康状態を監視し、古いプロパティ、統合のボトルネック、重複データなどの問題を特定して修正できます。この機能は、異常を早期に発見し、迅速に対応することができるよう設計されています。

2. データフォーマットの自動化

データエントリの標準化を自動で行い、大文字小文字の統一や電話番号のフォーマットなどを修正します。これにより、手動でのデータクリーンアップ作業が大幅に削減されます。

3. 重複管理

AIを活用して重複する連絡先や会社のレコードを検出し、統合します。これにより、データベースの正確性が向上します。

4. プロパティ監視

特定のデータプロパティを監視し、異常が発生した場合にアラートを送信します。これにより、データ問題を早期に発見し、対応することができます。

5. Snowflakeとの統合

Snowflakeとのデータウェアハウス統合により、HubSpotのデータをより高度に分析し、詳細なレポートを作成することが可能です。

プロセスの自動化

Operations Hubを使用することで、外部ツールと連携したワークフローを一つのプラットフォームで完結させることができます。これにより、業務プロセスを以前よりも柔軟かつ手軽に管理できるようになります。

具体的には、Operations Hubの「プログラマブルオートメーション」機能を利用します。これはJavaScriptベースで動作し、少ない制約でアクションを制御することが可能です。

これまでは、ネイティブとサードパーティーの自動化ツールが混在し、HubSpotでのワークフロー管理の柔軟性が低下することがありました。しかし、Operations Hubを使用することで、一つのツール内で複雑なアクションを実行できるようになります。

HubSpot Operations Hubの料金プラン

 無料プランでできること

1. 基本的なデータ同期

二方向データ同期
主要なアプリケーション間でリアルタイムのデータ同期が可能です。例えば、Google ContactsやMailchimpなどの連絡先データをHubSpotと同期できます。

デフォルトフィールドマッピング
基本的なフィールドマッピングが提供されており、主要なフィールドが自動的に対応付けられます。

2. アプリケーション統合

全サードパーティ統合
1,500以上のサードパーティアプリケーションと統合可能です。例えば、Slack、Zoom、Stripeなどが含まれます。

履歴同期
過去のデータも含めて、データの同期が可能です  。

 有料プランでできること

以下に、各プランの正しい日本円の価格と詳細な機能リストを含めたテーブルを作成しました:

機能StarterProfessionalEnterprise
月額料金¥1,800¥86,400¥240,000
データ同期
Eメールの健全性レポート
支払い(米国のみ)
既定のフィールドマッピング
既存データ同期
Eメール返信トラッキング
プログラマブルオートメーション
スケジュール済みワークフロートリガー
AIを利用したデータの書式設定に関する推奨
一括重複管理
データ品質コマンドセンター
データの健全性のトレンド
データセット
詳細な権限
Snowflakeデータ共有
詳細なデータの計算と準備
標準サンドボックスアカウント
カスタムオブジェクト

1. カスタムデータ同期

ユーザーが独自のフィールドマッピングを設定でき、より詳細なデータ同期が可能です。これにより、ビジネスの特定のニーズに合わせたデータ管理が実現します。

また、高度なフィルタリングも実現します。

特定の条件に基づいてデータをフィルタリングし、同期するデータを絞り込むことができます。

2. 自動化機能

JavaScriptベースのカスタムオートメーションを使用して、複雑なビジネスプロセスを自動化できます。

また、外部システムとのリアルタイム通信を行うためのウェブフックを設定できます。

3. データ品質向上

データの整形やクリーニングを自動化し、データの一貫性と正確性を維持します。

例えば、電話番号の形式を統一したり、日付プロパティを修正することができます。

4. 高度なレポート機能

カスタムレポートを作成するためのデータセット機能が提供されており、複雑なデータ分析を簡単に行うことができます。

基本的にレポートを作成するために必要なデータは既にHubSpot内に蓄積されたデータを利用するので作成に手間がかからないのが特徴です。

スノーフレークデータシェア

組織が拡大するに伴い、データの複雑さも増します。さらにデータポイントの連携や事業運営に有用な詳細なレポートの作成も難しくなります。

このような問題を解決するのがSnowflakeです。 Snowflakeは、データの集約、トレンドの発見、分析作業をすべて一元的に行える統合プラットフォームです。 

Snowflakeを効果的に利用するためには、社内のあらゆるデータを連携させることが重要です。

Snowflakeを基盤としたデータ共有機能により、HubSpotのデータをSnowflakeに迅速かつ簡単で安全に共有し、精度の高いインサイトを得られるようになりました。 

HubSpot Operations Hubの使い方

連携するアプリケーションの選択

HubSpot Operations Hubを活用するための第一歩は、連携するアプリケーションの選択です。Operations Hubは、Google Contacts、Mailchimp、Slack、Zoom、Stripe、Xeroなど、多数のサードパーティアプリケーションと統合することができます。

まず、ビジネスのニーズに最も合ったアプリケーションを選び、HubSpotとの連携を設定します。これにより、異なるシステム間でデータの一貫性を保ち、業務の効率化が図れます  。

同期ルールの設定

次に、アプリケーション間でデータをどのように同期するかを決定するための同期ルールを設定します。

HubSpotでは、同期の方向(片方向または双方向)や同期の頻度(リアルタイム、定期的なスケジュール)を設定することができます。これにより、最新のデータが常に各システムに反映されるようになります。

また、特定の条件に基づいてデータをフィルタリングすることで、必要な情報だけを同期することも可能です  。

フィールドマッピングの設定

同期ルールを設定した後は、各アプリケーションのフィールドをどのようにマッピングするかを決定します。

HubSpot Operations Hubでは、各アプリケーションのフィールドをHubSpotのプロパティに対応付けることができます。

例えば、Google Contactsの「電話番号」フィールドをHubSpotの「電話番号」プロパティにマッピングするなどです。

これにより、異なるシステム間でデータの整合性を保ち、一貫したデータ管理が可能となります 。

同期の実施・確認

最後に、設定が完了したら同期を実施し、その結果を確認します。

HubSpot Operations Hubでは、同期のステータスやエラーの詳細をリアルタイムで監視することができます。

これにより、問題が発生した場合でも迅速に対応し、データの整合性を維持することができます。

また、定期的に同期のパフォーマンスをレビューし、必要に応じて設定を調整することで、最適な同期環境を維持します  。

以上のステップに従うことで、HubSpot Operations Hubを効果的に活用し、ビジネスのデータ管理と業務プロセスの効率化を実現することができます。

連携できるアプリの一覧 (2024年5月時点)

2024年現在、HubSpotのOperations Hubは、1,607件のアプリと同期することができます。

この数は、有料バージョンを使用することでさらに拡大し、追加の同期機能やカスタマイズが可能となります。

データの同期時に接続できるアプリの例

Google Contacts

 HubSpotとGoogle Contacts間でリアルタイムで連絡先を同期できます。これにより、手動でのデータ入力やインポート作業を省くことができます。

Mailchimp

 HubSpotとMailchimpのオーディエンスをリアルタイムで同期し、マーケティングキャンペーンのターゲットリストを最新の状態に保ちます。

ワークフロー連携で接続可能なアプリの例

Slack

HubSpotのワークフローから直接Slackメッセージをトリガーし、チームメンバーへの通知やタスクの割り当てを自動化します。

Zoom

HubSpotのワークフローを使用して、Zoom会議の招待を自動で送信し、商談やミーティングの設定を効率化します。

HubSpot Operations Hub活用事例

株式会社イーエージェンシー

株式会社イーエージェンシーは、複数のシステムに分散した顧客データの一元化と、手動でのデータ管理の非効率性に直面していました。

そこでHubSpot Operations Hubを導入し、Google ContactsやMailchimpとのリアルタイム同期を実現。データの一貫性と正確性が向上しました。

SlackやZoomとの連携により、営業およびマーケティングプロセスを自動化し、業務効率が大幅に改善されました。

結果としてデータ管理の効率化と精度向上、ワークフロー自動化による時間の節約と業務効率の向上を実現しました 。

株式会社マネーフォワード

株式会社マネーフォワードは、クラウド会計ソフトや家計簿アプリを提供しており、複数のデータソースの統合と営業・マーケティング活動の効率化が求められていました。

HubSpot Operations Hubを活用して、StripeやXeroとのデータ同期を実現し、統合データベースを構築しました。

また、SlackやAsanaとの連携により、タスク管理とコミュニケーションを効率化し、結果としてデータの一貫性と正確性の向上、営業およびマーケティング活動の効率化と生産性向上を達成しました  。

さいごに

いかがだったでしょうか?

以上の事例からも分かるように、HubSpot Operations Hubは企業が抱えるデータ管理と業務プロセスの課題を解決し、効率化と生産性の向上を実現する強力なツールです。

データの一元管理と自動化されたワークフローにより、企業は迅速かつ効果的に業務を遂行し、顧客体験を向上させることが可能となります。

今後も多くの企業がOperations Hubを活用し、その効果を実感することが期待されます。

この記事を書いた人

金川 和也のアバター 金川 和也 Beyond Work Labo代表/メタバースとDXの専門家

BeyondWorkLaboの運営主です。
株式会社LocalSquareの代表で上場企業から中小企業まで
法人向けにメタバース活用支援やDX支援を行っています。

このサイトでは、「未来の働き方改革」をスローガンとしてメタバースから業務効率化、DX、AIなど明日の働くを"大きく変える"皆様に役に立つ情報をメディアを通して発信していきます。是非、役に立つなと感じたら拡散よろしくお願いいたします。

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