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メタバースに潜む危険性とは?リスクを回避するための対策も徹底解説

メタバースに潜む危険性とはリスクを回避するための対策も徹底解説

近年インターネット上に構築された仮想空間「メタバース」が注目を集めており、数十万人のユーザーを持つプラットフォームも登場しています。

メタバースには従来のエンターテイメントとは全く異なる魅力があり、新たな体験をユーザーに与えることが期待されています。

しかし中には「メタバースって危なくないの?」と不安を感じる人も多いでしょう。

そこで今回はメタバースにはどのような危険性が潜んでいるのかについて解説していきます。

リスクを回避する対策も紹介していきますので、ぜひ最後までご覧ください!

目次

メタバースとはどのようなサービス?

メタバースとは?

メタバースとはインターネット上に構築された仮想空間のことです。

メタバースではユーザーは自分自身の分身であるアバターを介して、仮想空間でのコミュニケーションや散策、商品・サービスの売買などを行うことができます。

メタバースは2007年に登場し、一時期話題を集めましたが、すぐにブームは過ぎ去ってしまいました。

しかしメタバースはコロナ禍でのオンライン需要の増加、仮想通貨・NFTの台頭などによって2021年に再び注目を集め、既に数十万人のユーザーを抱える大規模なメタバースプラットフォームも登場しています。

メタバースは娯楽だけでなく、企業が自社の商品・サービスを魅力的にアピールできる場として注目されており、2028年にはメタバース市場が100兆円まで成長すると予想されているのです。

メタバースは今までになかった体験を提供してくれる新たなサービスだと言えるでしょう。

メタバースで想定される危険性

メタバースで想定される危険性

メタバースで想定される危険性は以下のようなものがあります。

  • 個人情報・企業情報の流出
  • なりすまし・乗っ取り・不正利用
  • メタバース依存
  • ハッキング
  • アバターへのセクハラ・痴漢・いじめ
  • プライバシー侵害
  • 著作権侵害
  • マネーロンダリング

順番に解説します。

個人情報・企業情報の流出

メタバースには個人情報・企業情報が流出する危険性があります。

メタバースプラットフォーム「Robrox」で、2013年4月に132名分の氏名・パスワードが流出してしまうという事件が発生。

上記のようにハッキング・プラットフォームの不手際・自らの不手際などで個人情報が流出してしまうリスクがあるのです。

このような事例を受けて「あいおいニッセイ同和損害保険」は2月から企業向けに、メタバース上のリスクを補償する保険を売り出しています。

個人情報が流出してしまうと、個人では犯罪に巻き込まれる可能性がある、企業では取引先からの信用を失うなどのリスクがあるので、注意が必要です。

なりすまし・乗っ取り・不正利用

メタバースにはなりすまし・乗っ取り・不正利用などの危険性も考えられます。

なりすましとは、他のユーザーにそっくりなアバターを作成し、その人になりきって行動することです。

なりすましされると人間関係の悪化、個人情報・企業情報の流出、盗難、詐欺といった様々な被害を受ける可能性があります。

またアカウントを乗っ取られてしまうと本人のアカウントを使って犯罪・不正行為に利用されてしまうこともあるのです。

ユーザーはセキュリティを強化する、このような危険性があることを理解するといった対策が必要です。

メタバース依存

VRゴーグルなどの機材を使用するメタバースは非常に没入感が高く、非日常的な体験を味わえます。

その一方で依存性が高いとも言われており、知らず知らずのうちにメタバース中毒を引き起こしてしまう危険性もあるのです。

仮想空間と現実世界の区別がつかなくなる症状を「ファントム・タイムライン症候群」といいます。

現実世界よりもメタバース空間の方が楽しいと感じ、徐々にメタバース空間に入り浸るようになってしまうのです。

専門家は「メタバースの特徴である没入感の高さには中毒性がある」と指摘しており、若年層ユーザーへの影響が懸念されています。

ハッキング

これまで個人のアカウントが乗っ取られる危険性を解説してきましたが、メタバースプラットフォームそのものがハッキング被害に遭う可能性もあります。

現在では独自の仮想通貨を使用して経済活動を行っているメタバースプラットフォームも多いです。

そのようなプラットフォームには巨額のお金が集まるため、ハッカーの標的になる危険性があります。

メタバースプラットフォームがハッキングを受けてしまうと、仮想通貨が不正に流出し、大きな損害が生じるでしょう。

常にインターネットにアクセスされているメタバースには、ハッキングのリスクが付きまとうことを理解しておく必要があります。

アバターへのセクハラ・痴漢・いじめ

メタバースでは、各ユーザーがアバターを使用して活動します。そのアバターにセクハラ・痴漢・いじめを行うという被害が報告されているのです。

海外メディアでは度々女性アバターに対してのセクハラ・痴漢が報道されています。

Meta(元Facebook)が運営するメタバース「Horizo​​nWorlds」で集団痴漢被害が確認されており、被害者のブログが話題を集めました。

またNPO団体「SumOfUs」が発表したメタバース調査レポート「メタバース – 有害コンテンツの掃き溜め」では、Horizo​​nWorldsにて女性アバターが2人の男性アバターに囲まれ、卑猥な言葉を浴びせられている様子が動画に収められています。

メタバース運営会社もこのような被害への対策をとっていますが、被害を0にするのは相当難しいでしょう。

プライバシー侵害

メタバースプラットフォームによっては、アバターに透ける素材を組み込むことによって、透明人間アバターを作成することが可能です。

このような透明人間アバターを利用して、他人の会話を盗聴したり、盗撮したりといった悪事を働くユーザーも存在します。

メタバースで個人に関する情報を発信してしまうと、盗聴・盗撮したユーザーが個人に個人を特定されるなどプライバシーを侵害される危険性もあるのです。

最悪現実世界で犯罪に巻き込まれるリスクがあるので、メタバース空間での発言には十分注意しましょう。

著作権侵害

メタバースではゲームアイテム・音楽・映像など様々なコンテンツがNFT化されており、仮想通貨で決済することによって楽しむことができます。

またNFTは購入して楽しむだけでなく、自分で作品を制作・販売し、メタバース空間でビジネスを行うことも可能です。

中には現実世界でヒットしたアニメ・漫画・映画のキャラクターとコラボしたNFT作品も数多く存在します。

これらのNFT作品一つ一つには当然ながら著作権があり、原作者の許可なしに制作・販売すると著作権侵害になります。

NFT作品だけでなく、アバターに芸能人やキャラクターを使用した場合も著作権侵害にあたる危険性があるので、十分注意しましょう。

マネーロンダリング

メタバースではNFTマーケットプレイスなどを利用することで、自由にNFT作品を売買することが可能です。

NFT作品の値付けは各自自由に行うことができ、仮想通貨で取引可能です。

仮想通貨による取引は匿名性が高くなり、取引を複雑化できるため、マネーロンダリングに利用されてしまう危険性もあります。

不正に取得された金銭がメタバース上で流通している可能性もあるので、犯罪に巻き込まれないように利用者のリテラシーを高めていくことが重要です。

メタバースで実際に起きたハラスメントと虐待事件

メタバースで実際に起きたハラスメントと虐待事件

上記でお伝えしたメタバースの危険性ですが、実際に起きたハラスメントと虐待事件を紹介します。

イギリスの女性ニーナ・ジェーン・パテルはFacebookのメタバース内で、出会った3人の男性アバターからわいせつな行為を受けたと報じられました。

彼女はこの出来事が仮想世界にログインしてすぐに起きたと述べています。

デイリー・メールの1月31日の報道によると、ニーナはVRヘッドセットを使用中に、自らのアバターが男性たちに不適切に触れられるのを感じました。

彼女は自分のアバターがこの男性たちから積極的に身体を触られたと指摘しました。

4人の子供を持つこの母親は、Facebookのメタバース空間での体験について語っています。

彼女は入口のロビーに入った直後、わずか1分以内に3人の男性キャラクターからの尾行を感じたと述べています。

性的嫌がらせがあったにも関わらず物理的な満腹感は感じないものの、ニーナはその後うつ状態に陥ったとされています

女性の安全に対して不安

現在、彼女は自身の娘やメタバース内での他の女性の安全に対して不安を感じており、メタバースの無法さと、そこで何でも許される状況に警鐘を鳴らしています。

「自分自身を模したアバターでメタバースに入った私は、1分以内に3人の男性アバターに待ち伏せられて不適切な触られ方をされました」と、ニーナは語っています。

さらに、ニーナは彼らが自身のアバターを触っていたときにスクリーンショットを撮られたとも主張し、加害者たちが起こった虐待中に不適切な言葉を投げかけていたことを明かしています。

「彼らが私のアバターに触れた、上半身と下半身を絞り込んだ瞬間のスクリーンショットを取る前に、彼らは『嫌がるふりをしないで』と言った」と彼女は述べました。

この被害者の体験は、メタバースがセクハラや性的虐待の温床となる可能性があるという懸念を深めており、専門家によると2024年には最大671億ドルの市場規模が予測されています。

メタバースの危険性を回避するための対策

メタバースの危険性を回避するための対策

メタバースの危険性を回避するための対策としては以下が挙げられます。

  • ログインID・パスワードを複雑にする
  • 2段階認証を設定する
  • メタバースの知識をつける
  • ログインする時間を調整する

順番に解説します。

ログインID・パスワードを複雑にする

メタバースで危険性を回避するための対策としては、ログインID・パスワードを複雑にすることが挙げられます。

第三者が不正アクセスをする際には、考えられるログインID・パスワードをとにかく入力していくという手口が用いられます。

その際に誕生日や名前を用いたログインID・パスワードは見破られてしまうリスクがあるのです。

ログインID・パスワードを設定する際には、文字数が多くて複雑なものにしましょう。

Google Chromeなどのパスワード自動生成ツールを利用するのもおすすめです。

2段階認証を設定する

2段階認証とは認証作業を2回に分ける方法で、多くの仮想通貨関連サービスで導入されているシステムです。

2段階認証ではログインID・パスワードを2回入力させる、SMS認証など別の認証方法と組み合わせるなどの方法で行われていることが多いです。

ログインする手間が増えるので、面倒に感じる人も多いでしょうが、セキュリティ向上のために設定しておくことをおすすめします。

メタバースの知識をつける

メタバースにはどのような危険性があるのか、どのような対策が必要なのかなどの知識がないと、リスクを回避することはできません。

そのためメタバースを安全に楽しむためには、メタバースについての学習が必要不可欠と言えるしょう。

メタバースを学習するにはYouTubeや書籍、本記事のようなWEBメディアを活用すると良いでしょう。

特にYouTubeやWEBメディアは、無料で有益な情報を得ることができます。

メタバースを始める前にどのような危険性が潜んでいるのか、しっかり知識を付けておきましょう。

ログインする時間を調整する

メタバースは没入感が強く、その依存性の高さが指摘されています。

メタバース依存症のリスクを回避するためには、ログイン時間を調整するのが最適です。

SNSやソーシャルゲームも1日の時間を決めないと、どんどんのめり込んでいってしまいます。メタバースでも同じです。

まずは1日のプレイ時間を決めて、その時間以外はメタバースに触らないといったよに制限を設けましょう。

ブラウザ拡張子などを利用して、一定時間以上の閲覧をできないようにしてしまうのもおすすめです。

メタバースに潜む危険性を理解しよう!

メタバースに潜む危険性を理解しよう!

今回はメタバースに潜む危険性やその対策方法などについて解説してきました。

本記事で重要なことをまとめると以下の通りです。

  • メタバースとはインターネット上に構築された仮想空間のこと
  • メタバースで想定される危険性は以下
    • 個人情報・企業情報の流出
    • なりすまし・乗っ取り・不正利用
    • メタバース依存
    • ハッキング
    • アバターへのセクハラ・痴漢・いじめ
    • プライバシー侵害
    • 著作権侵害
    • マネーロンダリング

メタバースはユーザーに新たな体験を与えてくれる一方で、危険性も秘めています。

メタバースを安全に利用するためには、それらの危険性をユーザーが理解し、トラブルに巻き込まれないような対策を行うことが重要です。

今回紹介したような対策を行い、メタバース空間を安全に楽しみましょう。

この記事を書いた人

金川 和也のアバター 金川 和也 Beyond Work Labo代表/メタバースとDXの専門家

BeyondWorkLaboの運営主です。
株式会社LocalSquareの代表で上場企業から中小企業まで
法人向けにメタバース活用支援やDX支援を行っています。

このサイトでは、「未来の働き方改革」をスローガンとしてメタバースから業務効率化、DX、AIなど明日の働くを"大きく変える"皆様に役に立つ情報をメディアを通して発信していきます。是非、役に立つなと感じたら拡散よろしくお願いいたします。

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