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【メタバースで実現する新しい働き方】ドズル社が挑む未来のオフィス活用法

みなさん、こんにちは!

新型コロナウイルスの蔓延をきっかけにリモートワークが大きく普及し

そのタイミングで新しいリモートワークの形としてバーチャルオフィスが利用され始めることとなりました。

従来のビデオチャットツールと異なり、常時空間を共有する特徴を活かして、気軽な会話を生み出しチームの一体感を醸成することができるようになりました。一方で、全く新しいツールを全体で使いこなすためには様々な苦労の声も少なくありません。

そんな中でも、今回は全社フルリモートワークという状態でGatherを使い日々の業務を行っている株式会社ドズルのHRシップ(人事部)部長・ちゃんゆきさんにGather活用事例をお伺いしました。

バーチャルオフィスとは、物質としてリアルに存在しない、ある種概念上の”オフィス”ですが、同社で働く皆にとってそんなバーチャルオフィスが唯一無二のオフィスとして確かに存在する。

その背景にどのような想いがあるのか、本インタビューを通して体感いただけるかと思います。

それでは、どうぞお楽しみください。

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目次

Gather活用事例インタビュー 株式会社ドズルさま

杉山

本日はよろしくお願いします!
まずは、バーチャルオフィスの案内をお願いいたします!

ちゃんゆき様

よろしくお願いします!それでは早速ご紹介していきますね!

株式会社ドズルさまのバーチャルオフィスのエントランススペース

ちゃんゆき様

ここがいわゆるエントランスです。

一人一人が思い思いにデコレーションを行っているドズル社のバーチャルオフィス

ちゃんゆき様

今外周でぐるっと歩いているところがデスクエリアになっています。
基本的には部署ごとに分かれています。部署のことをシップと呼んでいるんですけど、例えばここにはGAシップ(管理や労務を行う部署)があり、GAシップに所属している社員がいます。右にはIPを取り扱うIPシップのデスクエリアがあります。

左がGAシップ、右がIPシップのデスクエリア

ちゃんゆき様

デスクのデコレーションも各自に任せていて、ドズル社のキャラクターを置いている社員もいますし、実際に出版した本を縮小したものを画像で取り込んで置いている社員もいます。

実際のドズル社のグッズをデスクにデコレーションしている

ちゃんゆき様

離席の時はこの「AFK」と書いてあるところを使います。AFKは「Away From Keyboard」の略語です。逆に、仕事はしているけど今は話しかけないでほしいという時には、このフォーカスルームを使います。フォーカスルームを使うことで、仕事をしているけど話しかけないでほしいという状態と、仕事をしておらず、離席中という状態を区別しています。

デスクから離席するときにはAFKの場所に移動する

集中して作業しており話しかけてほしくないときはフォーカスルームに移動する

杉山

なるほど。例えば、「ちょっとコンビニ行ってきます」という時は、このAFKのところに移動するわけですね。

ちゃんゆき様

そうですそうです。そして、他のツールなどで会議をしている時は、こちらを使います。

オンラインミーティング中はこちらの席に移動する

ちゃんゆき様

Gatherを楽しむ工夫として、いろんなテーマごとの会議室を設けています。例えば社長がサウナ好きなので、いろんなオブジェクトを組み合わせてサウナストーンやサウナの椅子を再現しています。

社長お気に入りのサウナ室

杉山

いや、素晴らしいですね。ちゃんとサウナだとわかりますもんね。

ちゃんゆき様

そうそう、こだわっています。他にもドズル社では週に一度の朝礼を、別の会場にみんなで集まって行っています。相談者は前に出て、聞いている人たちはこの座布団に座って聞いているといったように、Gatherの中でも意識的に空間を分けています。

週一回の朝礼で使用するミーティングエリア

ちゃんゆき様

ここは、実際に新卒採用の際にインターンシップで使っている会場になります。インターンシップではグループワークで少人数に分かれる時があるのですが、その時はエリアを分けつつ、社員が遠隔で話し合いの内容を聞けるようにしています。

杉山

なるほど!!

インターンシップで活用する特別ルーム

ちゃんゆき様

視覚的にこのカーペットにいっぱい人がいるよりは、会議スペースを分けている方がなんかいいよね、という感じです。そういう意味では、結構現実世界と同様に取り扱っているかもしれないです。些細なことですが、椅子に座らずに会議室でこういう風にいるメンバーはあまりいないですね。

杉山

バーチャル空間でもちゃんとみんな席に座る、といった感じですね!

ちゃんゆき様

本当にGatherをを現実世界のように捉えて過ごしています。コワーキングスペースも用意していて、雑談しながら仕事することもあります。

気軽に交流を楽しみながら利用できるコワーキングスペース

ちゃんゆき様

これが一通りの説明ですが、何か気になるところや、あそこはどうなっているんだろうといった点はスギヤマさんの中でありましたか?

杉山

そうですね。いや、もうかなり細かく作り込まれていて素敵だなって思います。あと、いろんなパターン分けでちゃんと会場やエリアを設けているのがさすがだなって感じました。デスクとフォーカスルームぐらいを作る企業さんは多いんですけど、離席にもいろんなパターンがあるじゃないですか。ちょっとした離席なのか、打ち合わせのための離席なのか。それを視覚的に分かるようにしているのはすごく特徴的ですし、カメラをオフにしているからこそ、その状態が伝わるように工夫されているのが面白いです。本質的なことをしていらっしゃるなという感想がありますね。

ちゃんゆき様

ありがとうございます。おっしゃる通りカメラもオフですし、会社の過ごし方として、今はフルリモート、フルフレックスなので自分が何をしているかをしっかり周囲に伝えることが大切です。そうじゃないとメリハリがなくなってしまって、何でもありになってしまいますからね。なので、そういう思いを意識的に反映した構造にしています。

ちゃんゆき様

実はエントランスルームには仕掛けがありまして、最近隠しVIPルームを作ったりしました。

エントランススペースから入れるVIPルーム

ちゃんゆき様

このVIPルームも、実際に会社で設けているところがあるじゃないですか。
そういうリアルな会社でやっていることをドズル社でもやりたいという遊び心から作りました。せっかく作ったのにまだあまり活用されていないので、この後のインタビューは、このちょっと大袈裟なVIPルームで…

杉山

光栄です!

VIPルームでのインタビューの様子。しっかりと対面で着座

ちゃんゆき様

ここからはドズル社の取締役かつ管理部の部長を兼任している、246さんとインタビューを受けさせていただきます。よろしくお願いします。

ドズル社のGather利用状況について

杉山

では、早速なんですが、従業員としてどれくらいの方が在籍していて、その中で大体何人ぐらいの方が通常的にGatherを使っていらっしゃるのかを教えていただけますか?

ちゃんゆき様

はい、ドズル社の正社員は現在29名で、この29名は全員Gatherで働いています。ドズル社には他にオフィスがないので、みんなの仕事場はこのGatherオンリーです。打刻して出勤している時はGatherにいる状態です。フルフレックスですが、日中は常に20人くらいはログインしている状態です。

ちゃんゆき様

また、私たちがパートナークルーと呼んでいる、ドズル社の動画制作などを手伝ってくださる方々にも同じGatherのスペースにログインしていただき、デスクも用意しています。合計でデスク登録しているメンバーは合計で90名近くいます。ただ、フルフレックスなので、90人が一斉にログインしている状態はあまりありません。

杉山

そうだったんですね。平均的には20から30人くらいが常にいらっしゃって、入れ替わり立ち替わりしながら、最大で90人くらいがこのスペースを利用しているという形ですね。

ちゃんゆき様

はい、そうです。90人が同時にいることはあまりないのですが、コンテンツを作っているみんなを一気に同じ時間に集めて、ビンゴ大会などのイベントをギャザーで開催することもあります。そういう時には90人が同時に接続することもあります。

杉山

そうなんですね。そういうイベントというのは、例えば月に1回イベントの日を設けていたり、社内のイベントのようなものがあるんでしょうか?

ちゃんゆき様

はい。社内というよりは部署が主催しているものになります。全社的なものではないのですが、会社の中でYouTubeシップという、YouTubeのコンテンツを作る部署が抱えるコンテンツチームの皆さんが、先ほどのパートナークルーで構成されています。そのコンテンツチーム全体会を3か月に1度実施しています。

杉山

90名近くの方が集まって、わちゃわちゃ何かをしているのは、ちょっと壮観ですね。

Gather導入の背景

杉山

社長のドズル様が「これ使ってみようよ」という形で導入がなされたと事前にお伺いしていました。導入してから皆さんが使いこなすまで、今のような状況ができるまでにはいろいろと苦労があったのではないかと想像しています。どのような流れで今の状況を作り上げたのか、ぜひお聞きしたいのですが、どのような流れだったのでしょうか?

ちゃんゆき様

元はといえば、社長のドズルとお仕事的に親交のある企業さまがギャザーを使って仕事をしているという情報を従業員の1人がキャッチアップしたのがきっかけです。弊社には学びを共有するためのSlackチャンネルがあるのですが、そこに「○○社がこういうものを使っているらしい」という情報が投げ込まれたのが2022年6月26日でした。その時点でドズルがコメントで「めっちゃいいな」と言っていて、三日後の6月29日にはもうミーティングをGatherで行っていました。

ちゃんゆき様

なので、スギヤマさんがおっしゃっていただいたような導入までに議論が重ねられたということは正直ありませんでした。最初こそ「今日のミーティングはギャザーですか?それともディスコードですか?Zoomですか?」というやり取りはありましたが、次に予定されていた全社イベントの朝礼から、完全にギャザーに移行しました。

杉山

導入時には、すごく乗り気な方もいれば、逆に「なんでわざわざ」と思う方も他の企業ではいらっしゃるようですが、お話を聞いていると、皆さんすっとGatherに適応されて使われているようですね。実際のところ、皆さんはどのように適応されたんでしょうか?

ちゃんゆき様

そうですね。もともと私たちはZoomとDiscordを使っていて、メッセージツールとしてはSlackを使っていました。その時に抱えていた課題が、雑談ができない、業務連絡以外でコミュニケーションが取りづらいという点でした。リアルのオフィスもないので、むしろ渡りに船だったというか、Gatherならこれまでの課題を解決できるし、楽しそうだし、という感じでした。

ちゃんゆき様

そもそもドズル社に集まっているメンバーのマインド的にも、新しいものが大好きで、こういうゲームっぽいドットのデザインもかわいいと感じる人たちだったので、むしろ乗り換えたいとポジティブに思うメンバーばかりだったと思います。

Gather導入前後の所感

杉山

そうなんですね。実際、どうでしょう。ぱっと見た感じすごくお好みなテイストだったんじゃないかなとは思うんですけども、使ってみる前の感想と実際使ってみた感想はそれぞれどんな感じでしたか?

246様

実は、私は前職の会社で既にGatherを使っていたのですが、雑談もそうですし、リモートだと感じる距離感もなくなるというか、息遣いを感じやすくなるなと思いました。

杉山

確かにそうですよね。会議に出るのも、すっと入ってくるのではなくて、てくてく歩いて入ってくるだけでも、印象が変わってきますよね。

246様

そうですね。前職のチームでは新卒のメンバーもいたんですけど、新卒メンバーが先輩に「ちょっと今いいですか」と声をかけるのって、Zoomの時間を取るのは割と大変なんじゃないかなと思っていて。

それに、Slack間みたいなものがあればいいなと思っていたので、Gatherはすごく適していると思います。話したそうにしている人がとことこ歩いてきて、「ちょっと今いいですか」と言えるのはすごく便利ですね。

杉山

確かにそうですね。気軽さは私自身も使っていて感じるところで、新卒の方や、これから組織に馴染んでいくタイミングでは、かなりありがたい要素になってくると思います。

実際、246さんはドズル社の前からGatherを触っていたことがあるというお話ですが、会社ごとに使っている雰囲気は変わってくると思います。ドズル社として使うのと、その前に使っていた時とで、何か違う点とかはありましたか?

246様

そうですね。前職の時は、自分のチームでちょっと試しに使ってみようという感じだったので、そんなに定着もしなかったし、活用も進まなかったというのはありましたね。全社で使うと決めていくことが結構大事なのかなと思います。ハイブリッドって結構難しいんですよ。オフラインの人が何人かいて、オンラインでミーティングするのって難しいじゃないですか。音量の問題とか、半分は顔が見えていて、半分は顔が見えていないという状況ですからね。

246様

Gatherを使うにあたっての違いを感じるのは、全社で使うとこんなに活用が進むんだなという点ですね。

Gatherを活用するうえでのドズル社のポイント

杉山

やっぱりフルリモートでやっている中で、コミュニケーションをみんなで解決するというところにはかなり重点を置いているけれど、オフラインとオンラインが混ざるとオフラインの方が主体になりやすいというのはよく聞く話ですね。お話を聞いていて、なるほどなと思いました。

杉山

実際にGatherを使ってドズル社でコミュニケーションを活性化していく中で、なぜこんなにも皆さんが活用を進めているのか、一言で言うならば、どんなところがポイントだったのでしょうか?

246様

一言では難しいですが、やっぱり代表のドズルが一番楽しんで「すごい面白い」と思って、自分も全力で使っていて、会社全体にそうしたいと思ったことが一つの大きなトリガーだと思います。

ちゃんゆき様

違った視点で言うと、バーチャルの世界を信じているから、というのもあるのかなと思いました。例えば、会議をするときに椅子に座るというのもそうですし、先ほどのサウナに誰かが車でブーンと乗り付けたら、246さんが「車は外に置いてきてください」と言ったんです。

ちゃんゆき様

それって、246さん、なんとなく車でサウナに行くのがバーチャルだけど違和感があったということですよね?

246様

全然なんとなくじゃなくて、「なんで部屋の中に車で来てるんだ」って感じでしたね。

ちゃんゆき様

私もすごくわかるんですよ。ドズル社でGatherが活用されているのは「別にこれってバーチャルじゃん」って思う人がいないからなのかなと思っています。

座る位置なんてどうでもいいじゃんと思うよりも、みんな本当にこのアバターが自分だと思っていて、相手のこともその人だと思っているからだと思います。だから、座るところも気をつけるし、車も変なところに放置せず、みんな駐車場に停めるし、会議室には車で乗り込まないという暗黙のルールがあります。

ちゃんゆき様

つまり、バーチャルというか、メタバースの空間を現実と捉えているメンバーが多いというのがポイントなのかなと思いました。

ちゃんゆき様

Gatherで働くことが成立していること自体、ある種ドズル社をすごく表しているのかもしれません。Gatherやバーチャルを信じるという意味において、みんながデスクを飾りつけるのもその一環だと思います。もし本当に会社に言われて営業時間内に接続しておくだけのツールなら、机をデコレーションする必要はないじゃないですか。

杉山

なるほど。本当に。じゃあ、Gatherというものがリアルではないけれど、自分たちの場所という認識と主体性を皆さんが持っていらっしゃるんですね。

246様

ゲームも一緒ですよね。ゲームって、そもそも自分以外のキャラクターを自分だと思うことが一般的だと思うんですけど、そういうゲームをよくやっている、好きであるということが、導入しやすかった背景としてあるのかなと思います。つまり、ゲームが好きな社員が多いドズル社では、アバターを自分だと思えるバックグラウンドがあるということですね。

杉山

なるほどですね。ちなみに、カメラを基本的にはオフにしているというお話ですが、これは最初からオフだったのか、後々オフにしようと決まったのか、どんな形だったのでしょうか?

ちゃんゆき様

最初からオフでした。

246様

補足すると、多分ここはゲーム文化に紐づいているかなと思っています。特にディスコード文化ですね。ゲームをしながらディスコードを使う時って、基本的にカメラはオフなんです。そもそもゲーム画面を見ているからカメラが不要なんですよね。

246様

ビジネスの観点だとカメラオンが当たり前だと思いますが、それと同じくらいの強度で、ゲームをやっている時はカメラオフが当たり前なんです。なので、「カメラオフなんですか?」と聞かれると違和感があるかもしれませんが、私たちには違和感なくカメラオフという感じです。

杉山

なるほど。見ているものが仮想世界だから、その仮想世界に没入するためにカメラは必要ない、というニュアンスに近いんですか?

246様

いや、そこまで考えられているわけではなくて、単にゲームをやっている時はカメラオフというのが文化なんです。箸を使ってご飯を食べるのと同じ感覚だと思ってもらえると近いです。カメラをオンにする方が逆に意味わかんない、なんでスプーン使ってるの?みたいな感覚です。

杉山

なるほど!そうなると、Gatherを使って仕事をするというのは、ゲームの中で仕事をしているような感覚に近いんですかね?

ちゃんゆき様

それは違うかもしれませんね。逆に言うと、これもバーチャルの力を信じているからだと思うんですけど、カメラをつけるのって、相手が今どんな顔をしているかとか、自分のノンバーバルなコミュニケーションを相手に伝えて円滑にするための手段ですよね。

ちゃんゆき様

その点、私たちはGatherのエモートやチャットで十分にコミュニケーションを取れているので、カメラを使って補足する必要がないのかもしれないと思います。

246様

だから逆に、これがちょっと深刻な話だったり、相手の顔を見て話したい時にはGatherを使っていないです。リアルで会って話します。今思ったのですが、このアバターで見ている顔だけでは情報の精度が確かめられないと感じているから、リアルで会おうとしているのかもしれません。普段はこれで情報として満たされていると思っています。ゲームだと思っているわけではないですね。

杉山

通常の業務の中でのコミュニケーションとして、Gatherがうまく代替手段となり、リアルでの笑顔や「ちょっとわからないな」という表情などもギャザーの中のエモートで対応できるということで、全て完結している感じですかね?

ちゃんゆき様

例えば、会議が終わった時とかに、「みんなお疲れ様でした」と言って、クラッカーを鳴らしたりするんです。エモート機能や絵文字機能を使って、カメラの情報量を無意識的に補完しているのかなと思います。

246様

さっきの大事な話の時はリアルで会うという話があったと思うんですが、日常業務をする上では、このキャラクターがいて、声が聞こえるだけで必要十分だと思っています。ただ、センシティブな話は相手の表情を見ながら話さなければならないことに対しては、少し足りないと感じる部分もあるのは事実です。

246様

また、Gatherがその状態になるまでには、一定の信用貯金が必要だと思っていて、新しいメンバーが入ると、1週間くらいオフラインで会うことを意識的に作っています。会議室を取ってオフラインで1週間一緒に過ごすというのを取り入れています。

246様

例えば、今私はスギヤマさんがどんな表情をしているのかはわかりませんが、声を聞くと「こんな感じの声で喋っているんだろうな」とイメージがつく状態になっています。声だけで必要十分な情報が取れていて、不快かどうかなどのニュアンスもなんとなく汲み取れるようになってくると、このGatherでの仕事が成立するんだろうなと思います。

Gather使用時のルール

杉山

ちなみに、皆さんがGatherを使う中で、先ほど離席する時のルールについてお聞きしましたが、他に何かルールはあったりするのでしょうか?

ちゃんゆき様

ちょっとお見せしますね。ルールというよりは、オンボーディングの時にどういう案内をしているかを見ていただくと「あ、本当に会社の一部として取り扱っているんだな」ということがわかると思います。

初めてGatherを使用する際のオンボーディングはNotionで管理

ちゃんゆき様

オンボーディングの中にGatherの使い方というレクチャーを設けています。以下がドズル社がオフィスとして利用しているGatherのアプリについての取り扱い説明書です。ダウンロードのところから始まっていて、ルールが明文化されています

ドズル社のGather利用時のルールブック

杉山

なるほど。お話を聞いていると、ガチガチにルールがあるというよりは、1人1人の配慮の上に成り立っているようなニュアンスを感じました。皆さんもバーチャル上での気遣いをかなり高いレベルでやっていらっしゃるように感じるんですが、実際そんな感じなんですかね?

ちゃんゆき様

どうなんでしょう。でも、まさにそのゲーム文化があるから、そこで培ったものを各々が発揮しているだけな気もしますね。246さん、何かありますか?

246様

そうですね。少し近い話かもしれませんが、ドズル社ではドズル社ランドというイベントをMinecraftの中でやっています。メタバース上に遊園地ができるようなイベントなんですけど、ファンの方も入ってくるし、ドズル社のメンバー、演者のみんなも入ります。その時に、演者のみんなとメタバース空間内で一緒に写真を撮りたいというファンの希望があって、撮影待ちの方たちが、みんなが並ぶんですよね。

246様

ゲームだから物理的に並ばなくてもいいんですけど、みんな並ぶことに楽しみを感じているというか。現実世界のルールを破りすぎると、無法なところになってしまって価値がなくなってしまう。バーチャルを信じているという話ではないんですが、ここをちゃんとオフィスとして扱わないと、現実の会議室に一人がいたら入らないのと同じように、Gatherの中でも同じ所作をするのが大事だと思います。

杉山

そうですね。確かに、お話を聞いていると「バーチャルを大事にしている」という言葉がすごくしっくりきます。実際のオフィスでデスクでもない、椅子でもないところに人が立ち尽くしている光景って、結構異常じゃないですか。

Gatherだと、なんでもないところに立ち尽くしたままログアウトする方もいるんですけど、それをやってしまうとオフィスじゃなくなってしまうという共通認識を皆さんが持っているからこそ、座る時もアバターを対面させたり、サウナに車で行くのは違うんじゃないかという意見が出たりするんでしょうね。

246様

そうですね、だから誰も会議室でログアウトしないんですね。

ちゃんゆき様

そうですね。リアルのオフィスがある会社さんがどう立ち向かうかはわかりませんが、私たちにとってはこれがリアルなんです。現実でやらないことはここでもやらない。

ちゃんゆき様

今では、私にとってこの耳の生えたアバターが私なので、そこにプラスで私の顔の映像はいらない。だってこれが私だから、というところです。

杉山

かなりすごいことをやっていらっしゃるなというところがありますね。でも、とても素敵です。皆さんが大事にしていることが、成り立っているというのがすごく伝わってきました。ありがとうございます。

今後の展望

杉山

ありがとうございます。最後に、ドズル社として、今後の展望についてお聞きしたいです。Gatherを絡めた部分で考えていらっしゃることや、こんなことをやってみたいというものはありますか?

246様

オフラインにはオフラインができること、オンラインにはオンラインができることがあり、Gatherを活用することでリモートでの仕事がしやすくなっています。

246様

しかし、組織が大きくなると、例えば「ちょっと落ち込んでそうだな」といったことに気付くのが難しくなるという面もあります。Gatherは表情が見えない状態で活用しているため、人数が増えるにつれてGatherの使い方自体もアップデートしていく必要があるのかなと思います。

今あるものを維持し続けるだけでなく、社員数や希望感、働いている人たちの特性に合わせて、Gatherの使い方自体もその時々で見直していく必要があると感じています。今を続けることに固執しすぎないことが、今後を考える上で重要だと思います。

杉山

ありがとうございます。そうですね。確かに、今後人が増えていく中で、皆さんにとって快適な使い方が何かをベースに、広さが変わったり、運用が変わったりということが起こりうるというイメージですね。ちゃんゆきさんはいかがですか。

ちゃんゆき様

そうですね。本当に246さんのおっしゃる通りで、今がベストというわけではなく、ギャザーの導入がここまで歓迎され盛り上がったのも、雑談が少ないという課題感に対するアプローチができたからだと思います。

ちゃんゆき様

今後、人数や会社のフェーズによって出てくる課題に対して、都度アップデートするという価値観を大切にしています。リアルでは社屋を立て直すのは大変ですが、バーチャルでは比較的簡単に会議室を増やしたりできます。実際、ドズル社も2年前に導入してから、3回ほどオフィスのサイズを変えています。

ちゃんゆき様

バーチャルだからこそできることを駆使しながら会社としてもアップデートしていきたいです。そうすることでバーチャルを信じ続けられるようにしていきたいと思います。これが現実じゃないと皆が思った瞬間に、意味のない空間になってしまうと思っています。

杉山

なるほど、ありがとうございます。これからも新しい取り組みやいろんな気づきがあると思いますので、我々の方でも日々いろんな形でお客様と関わらせていただいています。何か共有できることや面白い発見がありましたら、ぜひ別途ご共有させてください。

株式会社ドズルについて

  • 会社名 株式会社ドズル
  • HP https://www.dozle.jp/
  • 代表者 ドズル(Youtuber)
  • 設立年月日 2016年9月
  • 所在地 東京都品川区
  • 事業内容 Youtubeを用いた配信事業/グッズ等の販売事業/イベント事業等

メタバースの可能性を考える中で、2Dメタバース「ZEP」はシンプルで使いやすい選択肢として注目されています。

ZEPは、スマホやPCでアプリ不要、WEBブラウザだけですぐに使える手軽さが特長です。さらに、プロジェクトやイベントに合わせた空間カスタマイズや、参加者同士が自然に交流できる距離感ベースの音声・ビデオ機能も備わっています。


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この記事を書いた人

株式会社LocalSquareにてメタバース空間の企画、デザイン
コミュニケーションデザインを行っています。

バーチャル空間上の共通体験を通じて、心理的安全性を醸成し、関係性の向上を実現します。メタバースという空間が体験価値としてどのような効果効能をもたらすのかについて発信を行っていきます。

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