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メタバースを製造業に活用するメリットとは?活用事例8選も紹介!

近年さまざまな分野で活用されているメタバースですが、ゲームやエンターテイメント、コミュニケーションがメインというイメージがあるかもしれません。

ただ、それ以外の分野でも活用が進んでいて、製造業でもメタバースが活用されています。

この記事では、メタバースの製造業に活用するメリットと活用事例について解説します。

目次

メタバースとは?

メタバースとは、インターネット上に構築されている3次元の仮想空間内で、さまざまな活動ができるプラットフォームのことを指しています。

メタバースという言葉は、「超越した」という意味の「メタ(meta)」と「世界」を意味する言葉の「ユニバース(universe)」を組み合わせた造語です。

メタバースの仮想空間内では、ユーザーはアバターという姿で活動し、コミュニケーションなどの活動をすることができます。

アバター同士が集まって会話をしたり、買い物をしたり、開催されているイベントに参加することができます。

すでにメタバースの複数のプラットフォームがリリースされていて、多くのユーザーが活動しています。

メタバースへのアクセスは、パソコンやスマートフォンからすることが可能で、ヘッドマウントディスプレイなどを使用すれば、よりリアリティがある体験が可能です。

メタバースを製造業に活用するメリット

ここでは、メタバースを製造業に活用するメリットについて解説します。

メリットには、以下のものがあります。

  • 品質の向上
  • リスクの軽減
  • オペレーションの効率化
  • コストの削減
  • メタバースでプロモーション活動ができる

品質の向上

メタバース上では、さまざまなシミュレーションが可能です。

そのため、現実の生産ラインをメタバースで再現することで、設計や生産効率の品質の向上が期待できます。

メタバースを活用してシミュレーションを行うことで、効率の良い人員配置ができたり、時間短縮のために工程を入れ替えるといった、さまざまな最適化が可能になります。

リスクの軽減

生産ラインをメタバースで再現してシミュレーションを行うことで、さまざまな場所を目視で確認することができます。

これによって、品質が向上したり、リスクを軽減するなど、生産ラインの信頼性の向上につなげることができます。

オペレーションの効率化

メタバース上で生産ラインのシミュレーションを行うことで、現実の生産ラインのオペレーションの効率化につなげることができます。

また、トラブルを事前に予測したり、故障を予防するなど、さまざまな場面での活用が期待できます。

現実の生産ラインで状況が変化した場合でも、すぐにメタバース上に反映することができるため、現実の生産ラインへの対応も最小限の手間で行うことができるでしょう。

コストの削減

生産ラインの運用を開始する前には、さまざまなシミュレーションを行いますが、これをメタバース上で行うことで、必要な時間やコストを削減できます。

メタバースを活用することで、検証などもメタバース上で行うことが可能になり、従来のような実際の生産ラインで試運転をしていた時間やコストを大幅に削減可能になります。

メタバースでプロモーション活動ができる

メタバースでは、すでに多くの企業がさまざまなプロモーション活動を行っています。

これは製造業の分野でも可能で、製品のプロモーションをメタバース上で行うケースが増えています。

実店舗で現物を直接確認する体験にはかないませんが、メタバース上ではリアリティが高い体験が可能です。

実際、メタバースでは買い物ができるようになっていて、3DCGで再現された商品を見てから購入することができます。

現在ではネット通販サイトなどが普及していますが、商品については写真などの2Dの画像や動画があるのみでした。

メタバースであれば、ネット通販サイトよりもリアリティがある商品を確認することができます。

例えば、自動車販売では、カタログは動画を見るよりは、メタバース上で試乗ができるようにすることで、よりその自動車に興味を持ってもらうことができます。

メタバースの製造業での活用事例 8選

ここでは、実際に行われているメタバースの製造業での活用事例について紹介します。

以下の事例について紹介します。

  • BMW
  • 川崎重工
  • ダイキン工業
  • 旭化成
  • 日産自動車
  • トヨタ
  • テスラ
  • ベンツ

BMW

引用元:BMW iFactory: Tomorrow’s Production. (bmwgroup.com)

自動車メーカーのBMWでは、世界中にある自動車工場を3Dスキャンしてデジタルデータ化する試みを始めています。これにより、生産ラインの効率の改善を図っています。

BMWでは、生産プロセスのDXを進めるための取り組みとして「BMW iFACTORY」を進めていますが、その中核として位置づけられているのが「バーチャル工場」です。

具体的には、工場の敷地内すべてを3Dスキャナーなどでスキャンして、バーチャル工場を構築します。

このバーチャル工場によって、データを活用して設備を改善したり、メタバースを活用して関係者のコミュニケーションを円滑化したり、最新データを共有することで生産ラインの効率アップにつなげています。

川崎重工

引用元:川崎重工、工場を丸ごとデジタルツイン化する「インダストリアルメタバース」構築を発表 – Mogura VR News

川崎重工では、工場全体をメタバース化する取り組みの「インダストリアルメタバース」の構築を始めています。

これにより、工場での全工程をメタバースの仮想空間内で再現し、リモートで工程の状況を確認できるようにしたり、実際に操作できることを目指しています。

この取り組みでは、複数の拠点から同時にアクセスできるようにすることで、故障時の素早い対応や、トラブルを事前に防ぐことができるようになります。

ダイキン工業

ダイキン工業では、堺製作所臨海工場向けにデジタルツインを搭載した新しい生産管理システムを開発しています。

このシステムでは、生産ラインや実際の組み立て作業、ワークフローを常に監視し、メタバースの仮想空間で再現します。

これにより、潜在的な問題を予測し、素早く対応することができます。

また、過去に発生した事象についても詳細に分析し、シミュレーションをすることで、潜在的な問題を予測しています。

旭化成

旭化成では、水素の製造プラントでのアルカリ水電解システムのデジタルツイン環境を構築しました。

このプラントでは、在籍10年以上の経験豊富なエンジニアの数が少ないという人材上の課題がありました。そのため、デジタルツイン環境を構築することで、製造や貯蔵、輸送のプロセスを監視して、遠隔操作などを行うことが可能です。

経験豊富なエンジニアがデジタルツイン環境を活用することで、リモートでも現地にいるような対応をすることができます。

これにより、国内だけでなく海外の工場にもリモートで指示や操作ができるようになります。

また、作業員の動作をデジタル化することで、環境負荷のシミュレーションを行い、作業員の負担軽減や効率化にも取り組んでいます。

日産自動車

引用元:日産90周年を記念、VRChatに公開のワールド「NISSAN CROSSING」を始め、各ワールドアップデート!

日産自動車では、電気自動車の「日産サクラ」の発表会と試乗会をメタバースプラットフォームの「VRChat」上で開催しました。

発表会では日産副社長のアバターが登場しています。

メタバース上で開催された試乗会では、日本の四季をモチーフとしたドライブコースで日産サクラを運転することができます。

バーチャルながら、アバターを操作した運転席に座ったり、後部座席に座るなど、現実での試乗と同様の体験が可能で、自動車の特徴などを確認することができます。

現実での試乗では、ディーラーまで行って手続きなどが必要ですが、メタバースでの試乗では、手続きなしで時間や場所に関係なく体験することができます。

トヨタ

引用元:Toyota Woven City | Demonstrations (woven-city.global)

トヨタでは、静岡県に「Woven City」を開設すると発表しました。

この「Woven City」では、モノとサービスがつながる実証都市であり、実際に人が生活を送りながら、自動運転やロボットなどの最先端のテクノロジーの実証実験を行う予定です。

このプロジェクトと要となっているのがデジタルツインです。

デジタルツインは現実世界で得られたさまざまなデータを仮想空間内に再現し、さまざまなシミュレーションを行う技術です。

WovenCityでは、街で得られたデータを統合してデジタルツインを構築し、都市開発や新たなサービスの提供に活用する計画です。

テスラ

テスラが販売している自動車には、デジタルツインを活用したシステムが搭載されています。

これにより、自動車が自動的にアップデートされるようになっています。

自動的にはさまざまなセンサーが搭載されていて、走行状況などのデータに基づいて最適な走行方法を分析し、ソフトウェアがアップデートされます。

そのため、店舗などで車両の診断などをする必要がなく、店舗まで移動する手間や、車両診断をするコストを削減することができます。

ベンツ

ベンツでは、自社のトレーニングセンターにHololensを導入することで、研修の効率の向上やコストの削減につなげています。

トレーニングセンターでは、Hololensを使って教育コンテンツを活用していて、作業員の修理技術の習得や、販売員の新車の理解につなげています。

このコンテンツでは、自動車の内部構造を3DCGで確認することが可能で、自動車の複雑な構造を直感的に理解することができます。

メタバースの製造業への今後の活用に期待!

ここまで、メタバースの製造業への活用と事例について紹介しました。

本記事の内容は以下の通りです。

  • メタバースとは?
  • メタバースを製造業に活用するメリット
    • 品質の向上
    • リスクの軽減
    • オペレーションの効率化
    • コストの削減
    • メタバースでプロモーション活動ができる
  • メタバースの製造業での活用事例
    • BMW
    • 川崎重工
    • ダイキン工業
    • 旭化成
    • 日産自動車
    • トヨタ
    • テスラ
    • ベンツ

メタバースを製造業に活用することで、シミュレーションのコストを削減したり、品質の向上や人手不足の解消など、さまざまな効果が期待できます。

すでに多くの企業ではメタバースへの取り組みを始めていて、今後さらに活用が進んでいくと期待されます。

この記事を書いた人

金川 和也のアバター 金川 和也 Beyond Work Labo代表/メタバースとDXの専門家

BeyondWorkLaboの運営主です。
株式会社LocalSquareの代表で上場企業から中小企業まで
法人向けにメタバース活用支援やDX支援を行っています。

このサイトでは、「未来の働き方改革」をスローガンとしてメタバースから業務効率化、DX、AIなど明日の働くを"大きく変える"皆様に役に立つ情報をメディアを通して発信していきます。是非、役に立つなと感じたら拡散よろしくお願いいたします。

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