メタバースでできることを5つの業界に分けて解説!
現在ビジネスを中心に様々な分野でメタバースが話題です。
特にコロナ禍以降、オンラインの比重が大きくなり、メタバースだからこそできることも出てきました。
今回の記事ではメタバースでできることを分野別に解説します。
メタバースとは?
メタバースの細かい定義は厳密には決まっていませんが、一般的にはインターネット上の仮想世界・仮想空間のこととされています。
メタバースはメタ(meta)とバース(verse)が合わさってできた言葉で、メタはギリシャ語で『高次元、超越』、バースは『ユニバース(universe):宇宙、万物、世界』を意味します。
メタバースという言葉自体は、1992年に発表された『スノウ・クラッシュ』というSF小説の中でも出てきており、実際に小説内でもゴーグルとイヤホンをつけてメタバースの世界に入り込むという今でいうVRの手法も出てきました。
現在は、メタバースでゲーム・教育・ビジネス・イベントなど様々なことが行われており、メタバースの活用がより身近なものとなってきています。
メタバースの活用事例
メタバースの活用事例として大きく分けて以下のような分野があります。
- ゲーム
- 教育
- ビジネス
- NFT
- 買い物
それでは順番に解説していきます。
ゲーム
引用元:Minecraft公式サイト
メタバースは、仮想空間の特性を生かしてゲームでも活用されています。
メタバースをゲームに活用すると、以下のようなことが可能となります。
- 新しいゲーム体験の提供:メタバースでは、現実では体験できないようなゲームを体験できる。
例:仮想都市を探索、仮想世界で戦争体験など - 新しいコミュニティを構築:メタバースでは、ゲームを通じて新しいコミュニティを構築できる。
例:例えば同じゲームに興味を持っている人や、コミュニティの構築など - 新しいビジネスモデルを創出:メタバースでは、ゲームを通じて新しいビジネスモデルを創出できる。
例:ゲーム内のアイテムやサービスの販売、広告の掲載、スポンサーシップの獲得など
まだ発展途上ですが、ゲームの新しい形態として定着していくと考えられ、メタバースによってゲーム体験の形が今後より変わっていくでしょう。
それでは、実際にどのようなゲームがリリースされているのかをご紹介いたします。
気になる方はぜひ参考にしてみてください。
The Sandbox(ザ・サンドボックス)
『The Sandbox』は、ユーザーがゲーム内アイテムやアバターを作成して販売できるメタバースゲーム。
The Sandboxでは、ユーザーはゲーム内アイテムやアバターを作成して販売できる。また、他のユーザーが作成したゲーム内アイテムやアバターを購入し、自分のゲームでプレイ可能。
Roblox(ロブロックス)
『Roblox』は、ユーザーが自分のゲームを作成して他のユーザーと共有できるメタバースゲーム。
ユーザーは自分のゲームを作成して他のユーザーと共有できたり、他のユーザーが作成したゲームをプレイできる。
Minecraft(マインクラフト)
『Minecraft』は、ユーザーが自由にブロックを配置して世界を構築できるゲーム。
自由にブロックを配置して世界を構築することができ、他のユーザーが作成した世界を探索することが可能。
教育
引用元:Minecraft教育版
メタバースの教育では、主に次の4つのことが可能になります。
- 遠くにいる人と交流ができる:遠くにいる学生との交流メタバースを使えば、遠くにいる学生と交流できる。
例:グループプロジェクトで一緒に作業や授業の参加など。 - 新しいスキルを学ぶ:メタバースを使えば、仮想空間上で新しいスキルを学べる。
例:プログラミングの授業・料理のレッスン・スポーツトレーニングの受講など。 - 現実では体験できないことを体験する: メタバースを使えば、現実では体験できないことを体験できる。
例:仮想空間上で宇宙旅行・恐竜との遭遇・歴史上の出来事の体験など。 - 新しい人と出会う:メタバースを使えば、新しい人と出会うことができる。
例:仮想空間上でイベントに参加・他のユーザーとの交流など
メタバースは教育においてはまだ様々なことを試している段階ですが、今後の教育の新しい形態として定着していくでしょう。
なお、ゲームでも触れた『Minecraft(マインクラフト)』を特に学校の授業で活用することもあり、実際に教育版Minecraftも発売されています。
教育版Minecraft(マインクラフト)では、歴史の授業で使用し古代都市の再現をしたり、物理や化学ではMinecraft内で自然現象のシミュレーションをしたりするなど、教科の内容をよりイメージしやすくするための活用がなされています。
ビジネス
コロナ禍に入ってからテレワークも一般化してきたことで、働き方の多様化はもちろん日常の業務のスタイルにも変化が生じてきました。
ビジネスにおけるメタバースの活用方法は以下の5つです。
- 会議やミーティング:メタバースを使えば、場所に関係なく会議やミーティングを行える。
- 研修やトレーニング:メタバースを使えば、仮想空間上で研修やトレーニングを行うことができる。
例:新しい製品の使い方や新しい技術の使い方を教えるために使用など - 製品やサービスのデザイン:メタバースを使えば、仮想空間上で製品やサービスのデザインを行える。
例:新しい車のデザインや新しい家電製品のデザインをするために使用など - 新しい顧客と交流:メタバースを使えば、仮想空間上で新しい顧客と交流できる。
例:新製品の発表会や新サービスの説明会を開くために使用など - 従業員の士気を高める:メタバースを使えば、仮想空間上で従業員の士気を高められる。
例:従業員向けのバーチャルイベントや従業員向けのバーチャルレクチャーを開くために使用など
メタバースの市場規模は今後も拡大すると予想されるため、ビジネス分野でも早めにメタバースを活用することで、他社との差別化を図れるといえるでしょう。
NFT
『NFT(非代替性トークン)』とはブロックチェーン技術を使用して、デジタル資産にしかない識別子と所有権を付与することです。
メタバースのNFT活用により、以下の3つのことが可能とされています。
- アバターやアイテムの購入:メタバースでは、ユーザーは自分の分身となるアバターや、アバターが装備できるアイテムを購入することが可能。
アバターやアイテムは、NFTとして発行されることが多く、ユーザーは他のユーザーに販売できる。 - 土地の購入:メタバースでは、ユーザーは土地を購入し、そこに自分の仮想空間を構築が可能。土地は、NFTとして発行されることが多く、ユーザーは他のユーザーに販売もできる。
- デジタルコンテンツの購入:メタバースでは、デジタルコンテンツ、例えば、アート、音楽、動画、ゲームなどのコンテンツを購入できる
またデジタルコンテンツは、NFTとして発行されることが多く、ユーザーは他のユーザーに販売可能。
NFTはメタバースの経済圏を支える基盤となり、今後はメタバースで経済が回ったり、メタバースをより魅力的な空間にできたりすると考えられています。
買い物
メタバースにおける買い物は、従来のオンラインショッピングとは違った体験を提供できます。
メタバースにおける買い物は、主に次の4つのことが可能になります。
- 現実世界と同じような買い物ができる:アバターを操作して仮想店舗を自由に歩き回ることができる。商品を手に取って見たり、他のユーザーと話し合ったりしながら、現実世界と同じような買い物体験も可能。
- 遠く離れた人とも一緒に買い物ができる:インターネットに接続できる環境があれば、世界中のどこからでも買い物を楽しめる。また遠く離れた家族や友人と一緒に仮想店舗で買い物を楽しむことも可能。
- 新しいブランドや商品を発見できる:現実世界では出会うことがないような新しいブランドや商品と出会える。仮想店舗を自由に探索することで、自分の好みに合った商品を見つけることが可能。
- 買い物を通じて新しいコミュニティに出会える:買い物を通じて新しいコミュニティに出会うことができる。同じ趣味を持つユーザー同士で交流したり、お互いのおすすめ商品も共有可能。
場所に関係なく、メタバースにいながら実店舗に近い感覚で買い物ができるため、今後メタバースに出店する企業、店舗も増えるでしょう。
メタバースの将来性
メタバースは今後より広まり発展していくと考えられています。
ここでは、メタバースがどのように発展していくのかを詳しく見ていきましょう。
仮想現実の進化
現在のメタバースは、主にデスクトップやモバイル端末上で表示される仮想的な空間です。
しかし今後は、より高度な仮想現実技術と組みあわせることでよりリアルな体験が可能になると考えられています。
社会的インパクトの拡大
メタバースは、コミュニティや社会的なつながりを強化するために利用されることがあります。
今後は、より多くの人々がメタバースを利用することで、社会的インパクトが拡大する可能性があるでしょう。
まとめ
今回の記事では、ゲーム・教育・ビジネス(NFT)・買い物の5つの業界におけるメタバースでできることについて解説しました。
特に教育やビジネス分野では、新型コロナウイルス感染症の影響を受けてメタバースの普及が急速に進んでいます。
今後もメタバースがもたらす新たな体験やチャンスに期待できるでしょう。